最大野党「共に民主党」が、西海(ソへ・黄海)公務員殺害事件に対する監査院の監査を「大統領室と監査院のスキャンダル」と呼び、崔載海(チェ・ジェヘ)監査院長と柳炳浩(ユ・ビョンホ)監査院事務総長を告発し、国政調査まで検討している。一方、与党「国民の力」は、「民主党が、監査院の文在寅(ムン・ジェイン)前大統領に対する書面調査の要請を口実に政争をしている」と非難した。11日に開かれる監査院の監査を控え、与野党の対立が最高潮に達している。
民主党の朴洪根(パク・ホングン)院内代表は7日、国会で開かれた最高委員会議で、「(監査院の監査は)大統領室が総括企画し、監査院が下請けで行った大統領室と監査院のスキャンダルと見るほかない」と批判した。同党は12日に、崔氏らを高位公職者犯罪捜査処に告発する計画だ。朴氏は、「崔氏の辞任と柳氏の解任、そして厳正な捜査を回避する場合、民主党としては国紀紊乱の責任を問うために国会法による聴聞会や国政調査などの手続きを検討せざるを得ない」とも述べた。
同党の金宜謙(キム・ウィギョム)報道担当は、最高委会議の後に記者団に対し「(柳氏の)メール事件で明らかになったように、すべてのやり玉・政治監査の背後に大統領がいる」とし、「(柳氏がメールを送った)李官燮(イ・グァンソプ)大統領国政企画首席秘書官を含め、大統領室関係者も告発する予定だ」と明らかにした。同党の田載秀(チョン・ジェス)議員も同日、CBSラジオ番組に出演し、「あの人(柳氏)は政治をして目が回り、混乱している」と批判した。
野党が尹錫悦(ユン・ソクヨル)政府初の国政監査の序盤に監査院に攻撃を集中させるのは、この問題が前政権と現政権の衝突に広がっているためだ。同党関係者は、「監査院が文前大統領に対する侮辱的な監査を強行するなど政治的偏向性が著しく、監査院の問題が今回の国政監査の核心として浮上している状況だ」と述べた。同党は、辛正勲(シン・ジョンフン)議員が先月14日に代表発議した監査院の職務遂行に政治的中立性条項義務を規定した監査院法改正案とは別に、監査院の監査着手の規定をさらに細分化した法案発議も準備している。
一方、与党は、民主党が監査院の監査を口実に国政監査を政争に追い込んでいると批判した。国会法制司法委員会の与党委員たちは同日、声明を発表し「民主党は表では政策国監、民生国監をしようと主張しながら、議事進行発言と一身上の発言を巧みに活用して文前大統領の監査院監査を問題視し、(法司委で)政争をしている」と批判した。
黃聖皓 hsh0330@donga.com