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ロシア、第3の戦略

Posted October. 11, 2022 08:37,   

Updated October. 11, 2022 08:37

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ウクライナ軍は破竹の勢いで、ロシア軍は耐えきれずに崩壊している。今冬にはウクライナが奪われた領土をほぼ奪還するという見通しも出ている。ロシア軍の没落は、軍の構造的な限界、ロシアの前近代的で権威的な文化が根源的な原因だ。第二次世界大戦の時なら、物量、人員など様々な手段でこのような弱点をカバーすることができた。しかし、デジタル時代に転換した今、米軍と比べて硬直した文化や組織がどれほど大きな弱点になるかが、今回の戦争で明らかになった。

これに劣らず重要な要因は、プーチン大統領の無理な要求と過度な干渉だ。まだクレムリン内部の話しが漏れていないので確証はない。しかし、戦争中盤からそのような兆候が少しずつ見えてきた。右往左往する戦略、戦闘兵力の交代といった基本的な原則も守らない軍隊の運用。ロシア兵たちはこれほどまでにも愚かなのか。このような現象を説明できる要因は政治、いや、プーチン氏の過度な干渉だけだ。独ソ戦争の時、スターリンとヒトラーが交互に犯したミスをプーチン氏が繰り返している。

30万人を動員したが、彼らが肉の盾ではなく反撃の力になるには、1年以上の時間が必要だ。1年後といっても保証はない。ではウクライナの勝利は時間の問題なのだろうか。ロシアが核を使わない限り戦況を巻き返すことは難しくみえる。核を使っても効果は未知数だ。核が最高の威力を発揮する時は、テーブルとマイクの前に置いた時だ。万が一、破滅的な結果をもたらすとしても、破滅が勝利を意味するわけではない。

ロシアには1つの戦略が残っている。苛酷な長期戦。国境に兵力を配置し、ウクライナの都市を爆撃しながらの超長期戦、持久戦に持ち込む。強国が弱国を相手にする最も厄介な戦略だ。30万の動員令と核の脅迫はこの戦略のための餌の可能性がある。どうやらこの戦争の唯一の解決策はプーチン政権の没落だけのようだ