ゴールドバーグ駐韓米国大使(写真)が18日、「戦術核であろうがなかろうが脅威を増大させる核兵器ではなく、緊張を和らげるために核兵器を除去する必要性に焦点を合わせなければならない」との考えを示した。寛勲(クァンフン)クラブ招請討論会で、米軍の戦術核の韓半島再配備に関する質問に、「尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が核兵器不拡散条約(NPT)に対する韓国の考えを明らかにしたことは承知している」と述べた。最近、北朝鮮の挑発に対抗して戦術核の再配備や核共有の主張が国内から出ているが、米高位関係者が核不拡散原則を掲げて線を引いたのだ。
ゴールドバーグ氏は同日、「戦術核についての話は、ロシアのプーチン大統領であれ北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記であれ、どこから始まっても無責任で危険だ」と批判した。続いて、「われわれは核兵器の拡散・開発を阻止するNPTを堅持している」と述べた。北朝鮮を核保有国として認めることはできず、北朝鮮核問題が韓国を含め東アジア内の核拡散ドミノにつながってはならないということを強調したのだ。ブリンケン米国務長官も17日(現地時間)、「北朝鮮問題に対するシナリオ」について、「より広範な(核)拡散に対する懸念につながる」と述べた。
政府関係者は同日、東亜(トンア)日報の電話取材に対して、「北朝鮮の挑発に対抗して、現実的に米戦略兵器の展開を強化し、韓米合同軍事演習のレベルを大幅に引き上げる程度の協議をしたと見ればいい」と明らかにした。ただし、「北朝鮮が7回目の核実験に乗り出した場合、韓米間の拡大抑止と関連してテーブルに上る議題は変わるだろう」と付け加えた。
申晋宇 niceshin@donga.com