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北朝鮮が海上緩衝区域に砲撃、6日間で910発

北朝鮮が海上緩衝区域に砲撃、6日間で910発

Posted October. 20, 2022 08:47,   

Updated October. 20, 2022 08:47

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北朝鮮が18日深夜(約150発)に続き、19日昼(約100発)にも9・19南北軍事合意に違反し、東海(トンへ・日本海)・西海(ソへ・黄海)北方限界線(NLL)の北朝鮮側緩衝区域に約350発の砲を発射するなど挑発を行った。同日、延坪島(ヨンピョンド)では砲声が聞こえて住宅の窓まで揺れ、住民が恐怖に震えた。北朝鮮は14日にも、東海・西海緩衝水域内に砲撃(約560発)を行った。6日間で計910発の砲弾を射撃禁止区域に発射した。北朝鮮の相次ぐ砲撃挑発には122ミリ放射砲などが動員されたという。

北朝鮮は19日午前と午後2回にわたって総参謀部報道官名義で、「敵が18日、南江原道鉄原郡(ナムカンウォンド・チョルウォングン)の前線付近で数十発の放射砲弾を発射し、また19日午前にも韓国軍第5軍団前線付近で放射砲約10発を発射する軍事挑発を行った。これに対して強力な警告射撃を行った」と発表した。北朝鮮が主張した「挑発」は、在韓米軍が実施している多連煙ロケット(MLRS)射撃訓練と軍は見ている。この訓練は9・19合意を守り、軍事分界線(MDL)5キロ以南で行われたが、北朝鮮がこれを口実に砲撃挑発を強行したのは、9・19合意が破棄された場合、責任を米国に転家する狙いがあるものとみられる。

これによって韓米の軋轢、韓国の国内対立を誘導するほか、韓国政府が9・19合意を先に破棄するよう誘引し、さらなる挑発の大義名分をつくる思惑があるということだ。対韓戦術核の脅威を武器に前方の軍事緊張を高め、韓米軍の実射撃演習を萎縮させる狙いがあるとみられる。

北朝鮮が西海の海上緩衝区域で砲撃を行った19日昼、仁川甕津郡(インチョン・オンジングン)の延坪島には緊張感が漂った。延平面事務所は午後1時ごろ「北朝鮮側で砲撃音が聞こえる。町のアナウンスに耳を傾けてほしい」とし、1時間30分後に砲射撃が終了したと放送した。

住民のAさん(50代男性)は、「最近、北朝鮮の砲射撃が繰り返されているので、12年前(の砲撃挑発)の悪夢を思い出し、不安がる人が少なくない」と話した。海洋警察は同日、近くの海上で操業していた漁船に安全のためにすぐに入港するよう通知した。


ユン・サンホ軍事専門記者 仁川=コン・スンベ記者 ksb@donga.com