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米「核を使用すれば北朝鮮政権の終焉」、核の傘の実行力を強化しなければ

米「核を使用すれば北朝鮮政権の終焉」、核の傘の実行力を強化しなければ

Posted October. 29, 2022 10:31,   

Updated October. 29, 2022 10:31

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バイデン米政権は、「北朝鮮が米国や同盟国、パートナーに核攻撃をすることは容認できず、政権の終末に帰結するだろう」と警告した。28日、「国家防衛戦略(NDS)」と「核態勢の見直し(NPR)」で、「金正恩(キム・ジョンウン)政権が核兵器を使用して生き残るシナリオはない」と強調した。

「政権の終末」などの警告は、2018年のトランプ前政権のNPRにもあるが、今は事情が異なる。ウクライナ戦争で守勢に追い込まれたロシアのプーチン大統領が戦術核兵器の脅威を与えており、中国の台湾への脅威も懸念されている状況だ。その隙に乗じて金政権は戦術核の完成に拍車をかけている。

バイデン政権が、北朝鮮を事実上、中国、ロシアに続く第3の脅威とし、北朝鮮の挑発が世界的な紛争につながる恐れがあるとして「核抑止力ジレンマ」などに言及したのはそのような点で示唆するところが大きい。北朝鮮、中国、ロシアの密着によって韓半島で衝突が発生した場合、中国、ロシアなど核武装国家が介入する核強大国の衝突に拡散する可能性が懸念される。

NPRは、「米国は域内の核紛争を抑止するため、戦略爆撃機や核兵器などの前進配備を含め核戦力を柔軟に展開する」と述べた。韓国内の戦術核再配備や核共有の主張には線を引いたとみられる。ただ、「拡大抑止の強化」で北朝鮮の核脅威に実質的に対応できるか懸念の声が大きいのも事実だ。核の傘の実行力を強化するための議論と措置が続かなければならない。

国防戦略の指針とは別に、ジェンキンス米国務次官(軍備管理・国際安全保障担当)は、「北朝鮮が対話を望むなら、軍縮(交渉)がオプションになり得る」と明らかにした。バイデン政権が、北朝鮮との軍縮交渉の可能性に言及したのは初めてであり、事実上の核保有国の認定を前提とするものであるため、議論が予想される。北朝鮮は最近、戦術核部隊運用訓練を集中的に実施したのに続き、28日も東海(トンへ・日本海)上で短距離弾道ミサイル(SRBM)2発をまた発射した。軍縮オプションの言及が北朝鮮を対話テーブルに引き出すための発言なのか、強穏ツートラックのアプローチなのかは分からないが、韓国政府の綿密な対応が必要だ。