ハリウッド俳優のアンジェリーナ・ジョリーさん(47)が20年以上縁を結んできた国連難民機関(UNHCR)との決別を宣言した。これに先立ってジョリーさんは、6カ月前に国連が人権侵害問題にまともに対応できずにいると批判した。
16日(現地時間)、ジョリーさんはUNHCRと共同声明を発表し、「20年間、国連と仕事することができたことに感謝する」とし、「この場から退く」と明らかにした。ジョリーさんは「難民は私が世界で最も尊敬する人々」とし、「直接現地で難民団体と接触してコミュニケーションする予定だ。これからも難民支援のために最善を尽くす」と話した。
米紙ニューヨーク・タイムズは、ジョリーさんがUNHCRを離れるのは、最近国連が人権侵害問題にまともに対応できていないと考えたためとみられると報じた。ジョリーさんと近い匿名の関係者は、同紙に「ジョリーが国連の外でより多くの人とより多くの時間を効果的に過ごせると信じている」と伝えた。
ジョリーさんは今年6月、「世界難民の日」を迎え、米ニュース週刊誌タイムに寄稿したコラムで、「国連が設立された方式のため、葛藤と迫害で最も苦しむ人々の権利と生命は犠牲になっている。(国連は)大国の利益と声にだけ耳を傾ける」と主張した。
2001年にUNHCRと縁を結んだジョリーさんは2012年に特使に任命され、最近まで活発に活動してきた。シリア、イエメン、アフガニスタン、ミャンマーなど世界の紛争地域60ヵ所以上の現場を訪問し、難民問題に関する世界の関心を促した。フィリッポ・グランディ国連難民高等弁務官は、「ジョリーさんは全世界で難民の権利を擁護する最も影響力のある支持者に挙げられる。数十年間続いた彼女の奉仕や献身、そして難民のために作り出した変化に感謝する」とし、「今後も難民のために活躍する彼女を応援する」とコメントした。
イ・チェワン記者 chaewani@donga.com