ビザなし個人旅行の解禁と円安で、コーチが同行する「福岡マラソンパック」や「九州冬ゴルフパック」など、旅行者の好みに合わせた差別化された日本旅行の商品が最近次々に登場している。
5日、旅行業界によると、ハナツアーは、福岡博多湾サンセットビューマラソン大会に参加するという旅行とマラソンを組み合わせた商品を出した。コーチが同行してコンディションを管理し、ノウハウも伝授する。特色のある商品で若者の反響が良く、参加者の55%が「2030世代」だという。モドゥツアーも、「日本4色の魅力の中に」企画ツアーを出し、お好み焼作り、京都~福岡新幹線一周など異色の日程を盛り込んだ。
冬のゴルフ旅行客を狙ったパックも人気だ。インターパークは、済州島より緯度が低い九州で四季のゴルフが可能であるとし、ゴルフと温泉を共に楽しめる差別化された商品を提供した。宿泊オプションも伝統旅館、ホテル、ゴルフテルなど多彩だ。ゴルフテル商品は1日最大36ホールラウンドが提供される。
特色ある日本旅行のパックが増えたのは、最近、国内旅行客の「日本集中化」現象がますます強くなっているためだ。旅行業界によると、日本が国内の海外旅行全体需要の半数近くを占めるという。インターパークは、昨年11月の1ヵ月間の国際線航空券の購入者が前年同期比1268%(約13倍)増えたと明らかにした。このうち人気路線1~3位を大阪(16.8%)、成田(12.7%)、福岡(12.6%)が占めた。5位の札幌(3.7%)、9位の沖縄(2.1%)まで含めると、日本の5都市が国際線航空券購入量の47.9%を占める。
国内旅行客の日本集中化現象は当分の間続くものとみられる。代替旅行先の状況が日本ほど良くないためだ。中国は、フライト回復率そのものが2019年比6%水準で、最近の新型コロナウイルス感染対策の強化で、入国後1日以内に居住地の保健所で検査を受け、陽性反応が出た場合は7日間の施設隔離が義務づけられている。さらに欧州などこれまでの人気の旅行地域は、定員に満たずに全体の日程が遅れるケースが多い。旅行業界関係者は、「日本旅行を選ぶ客が多いため、多様な需要に応じた商品開発の競争が激しい」と話した。
キム・ソミン記者 somin@donga.com