ブラジル前大統領支持者らが選挙否定し暴動、「民主主義が攻撃された」

ブラジルの大統領選挙で１.８ポイント差で敗北したジャイール・ボルソナーロ前大統領の支持者たちは８日（現地時間）、就任から１週間が経ったルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ大統領の退陣を要求し、ブラジル議会と大統領宮、最高裁判所を襲撃した。米国で１・６議事堂乱入事態が起きてから２年ぶりに、ブラジルでも極端な「大統領選挙不服」の勢力が暴動を起こしたのだ。

ＡＰ通信などによると、ボルソナーロ前大統領の支持者数千人は同日、首都ブラジリアの議会正門を壊して乱入し、カーペットに火をつけ、奴隷制の廃止を主張したブラジルの政治家フイ・バルボーザの胸像などを破壊した。さらに大統領府の報道官は、大統領宮にも侵入して執務室の文書を盗んで火をつけ、一部は内部にあった銃を略奪して武装したと明らかにした。ブラジル軍と警察は直ちに鎮圧に乗り出し、少なくとも４００人余りのデモ隊を逮捕し、３部機関の統制権を取り戻した。この日、洪水の現場を訪れていたルーラ大統領は直ちにブラジリアに復帰し、「暴徒は、すべての法を動員して処罰を受けるだろう」と警告した。

国際社会では、米国の１・６議事堂乱入事態とそっくりの今回の暴動について、ポピュリズム（人気迎合主義）の再浮上にともなう極端な政治分裂が広がっていると分析した。米国のバイデン大統領も、「民主主義に対する攻撃を糾弾する」と明らかにした。


ワシントン＝ムン・ビョンギ特派員 weappon@donga.com