米国とＥＵが「重要鉱物クラブ」創設へ、ＥＵのＩＲＡ補助金適用狙う

米国が北米産の電気自動車（ＥＶ）だけに補助金（税額控除）の恩恵を与えるインフレ削減法（ＩＲＡ）の施行規定を３月に確定することにした中、米国と欧州連合（ＥＵ）が「重要鉱物クラブ（critical minerals club）」の創設を推進することにした。ＥＵがＩＲＡ規定を迂回して補助金を受けられる方法を模索する狙いがあるものと受け止められる

米国を訪問したドイツのロバート・ハーベック副首相兼経済・気候保護相とフランスのルメール経済・財務相は７日、米国のジャネット・イエレン財務長官、ジーナ・ロモンド商務長官らと会談した後、このように明らかにしたと英紙フィナンシャル・タイムズが報じた。

ＥＵはＩＲＡの補助金対象となる重要鉱物にＥＵ加盟国の鉱物を含ませるために重要鉱物クラブを創設しようとしているものと分析される。ＩＲＡは、米国や米国と自由貿易協定（ＦＴＡ）を結んだ国で生産された鉱物を一定比率以上使用したバッテリーを装着したＥＶに限って補助金を支給すると定めている。しかし、ＥＵは米国とＦＴＡを結んでいないため、このような恩恵を受けることができない。今回の会談の成果として重要鉱物クラブが作られれば、鉱物分野においてＦＴＡと同様の効力を有するものと見られる。


趙은아 achim@donga.com