驚いたときに思わず口から「オンマ(ママ)」という言葉が出る。母がそばにいても呼び、そばにいなくても呼ぶ。そんな時に叫ぶ「オンマ!」の声には、「びっくりしました。寿命が10年縮まるかと思ったわ」という意味が込められている。これと似たような言葉には「セサンエ(世の中に)」がある。「セサンエ」は、「こんなことが起きるなんて信じられません」。そういう意味を含んでいる。
ひどく絶望的な状況なら、「神」を呼ぶことになる。その神の名前が何かを問い詰める前に、人間の力では耐えられない状況に置かれると、自ずと「神様」を叫ぶことになる。神を口にするというのは、人間はあまりにも弱く、その弱さが赤裸々にさらされたという意味だ。膝が折れて床に両足と両手で這っているということで、到底起きる方法が見えないということだ。
同じ地球を分けて使う遠い隣国に、漆黒の絶望が襲い掛かった。子供を失った親が悲しみに泣き崩れ、親を失った子供がまだ救助を待っているところ。あそこの多くの人は驚くなんて言うものではなく、驚愕を超えて、神と奇跡を叫んでいる。
人が人のために祈る時だ。詩人の金南祚(キム・ナムジョ)氏は、詩を祈りのように書き、祈りを詩のように詠む。金氏の詩と祈りは互いに違わず、私たちの願いと祈りも変わらない。ということで、今日は金南祚の詩だ。