昨年3月に失語症と診断され、映画界から引退した米国の有名俳優、ブルース・ウィリスさん(67・写真)が認知症と診断されたと家族が明らかにした。昨年に失語症と診断された後も症状が進行し、より具体的な診断を受けたところ、認知症を患っていることが分かったと明らかにした。認知症の症状が失語症だったのだ。
16日(現地時間)、CNNなどによると、ウィルスさんの家族は病気を公表し、「前頭側頭型認知症と診断された。コミュニケーションの困難は、病気の一症状」とし、「辛いが、ようやく明確な診断が出て安堵している」と明らかにした。また、「前頭側頭型認知症は聞いたことのない残酷な病気だが、誰にでも訪れる可能性がある」と述べ、この病気に対する関心を呼びかけた。
米前頭側頭型認知症協会によると、この病気は脳の前頭葉と側頭葉が損傷して発生する。コミュニケーションの困難、判断力障害、行動や性格の変化などを引き起こす可能性がある。認知症が進行するにつれ様々な症状が現れるという。まだ治療法はない。患者の平均寿命は診断されてから7~13年だという。
声明は、ウィリスとの間に2人の娘を持つ妻のエマ・ヘミング、3人の娘を持つ前妻のデミ・ムーア、そして5人の子どもたちが出した。家族は、「この困難な時に、愛する夫、父、友人であるブルースのために皆さんが送ってくれた愛にとても感動した」と話した。
ウィルスさんは1955年、ドイツ南西部のイダー=オーバーシュタインで生まれ、父親は当時、西ドイツに駐留していた米軍人、母親はドイツ人だった。1980年代のテレビドラマ「こちらブルームーン探偵社」で名を知られ、1988年から映画「ダイ・ハード」シリーズの主人公ジョン・マクレーン役を演じ、世界的なアクションスターとして名を馳せた。この他にも、「パルプ・フィクション」、「フィフス・エレメント」、「アルマゲドン」、「シックス・センス」、「オーシャンズ12」、「シン・シティ」など多くの作品に出演した。ゴールデングローブ賞、エミー賞も受賞し、2006年にはハリウッド・ウォーク・オブ・フェームに名前が刻まれた。
イ・チェワン記者 chaewani@donga.com