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98歳のカーター元大統領、ホスピスケアへ「残る時間は家族と」

98歳のカーター元大統領、ホスピスケアへ「残る時間は家族と」

Posted February. 20, 2023 09:00,   

Updated February. 20, 2023 09:00

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今年98歳で、がんの闘病生活をしてきた米史上最長寿大統領のジミー・カーター元大統領が、治療を止めることを決断した。1977~81年に大統領を務めたカーター氏は、辞任後、北朝鮮の金日成(キム・イルソン)主席と会談し、北朝鮮核問題の仲裁に乗り出すなど、韓半島外交にも深く関与した。

カーター氏とロザリン夫人が設立した非営利団体「カーターセンター」は18日(現地時間)、「カーター氏は追加の治療を受ける代わりに、残された時間を自宅で家族と過ごし、ホスピスケアを受けることを決断した」と明らかにした。ホスピスとは、死が迫っている患者の苦痛を最小限にすることを主な目的とするケアのプログラム。

カーター氏は2015年に皮膚がんの一種であるメラノーマ(悪性黒色腫)が脳と肝臓に転移したと診断されたが、教会の日曜学校の教師を続け、数ヵ月後にがんが治療されたと明らかにした。その後、19年に3度転倒して負傷しても回復し、ハビタット フォー ヒューマニティの運動など社会活動も活発に行った。しかし、21年のバイデン大統領の就任式に出席できないほど、最近は健康が悪化していた。カーター氏は18年、ジョージ・H・ブッシュ元大統領が94歳で死去したことで、史上最長寿の米大統領となった。

ピーナッツ農家に生まれたカーター氏は、ジョージア州知事を経て、民主党候補として大統領選に挑戦した。1976年に行われた大統領選でフォード元大統領を破り、第39代大統領になった。ベトナム戦争の敗北で反戦世論が広がる中、当選したカーター氏は就任直後、在韓米軍の撤収を推し進めた。

カーター氏は米中「デタント(緊張緩和)」を加速させ、中東戦争を戦ったイスラエルとエジプトの協定を引き出した。しかし、第2次オイルショックと物価急騰、イランの米国人人質事件などの悪材料が重なり、「米史上最も人気のない大統領」という汚名を受け、大統領選でレーガン元大統領に敗れた。

1981年、56歳で故郷のジョージア州に帰郷したカーター氏は、その後、各種紛争の仲裁活動をし、「歴代大統領の中で最も優れている」と評価された。北朝鮮核危機で戦争リスクが高まると、金日成主席死去の14日前の1994年6月24日に電撃訪朝し、北朝鮮の核凍結を協議し、ジュネーブ合意を導き出した。2002年にはノーベル平和賞を受賞した。


ワシントン=ムン・ビョンギ特派員 weappon@donga.com