今年1月、米国内のオンライン動画サービス(OTT)「HBO Max」で公開されたドラマ「ザ・ラスト・オブ・アス」。謎の寄生菌によって人間がゾンビになるという内容で、米国で放送されて2日間で視聴者数が1000万人を超え、累計視聴回数1億回を突破した。ドラマの原作はビデオゲーム機プレイステーションの同名ゲーム。ドラマが人気を集めたのは、すでに世界的なファンを確保したゲームの力が大きかった。
プレイステーションと「ザ・ラスト・オブ・アス」を制作したゲーム開発会社「ノーティードッグ」を保有するグローバルゲーム企業、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)のウォーリック・ライト・アジア太平洋代表(写真)に会った。ライト氏は最近、本紙とのビデオインタビューで、「ゲームはデジタル時代に拡張性が最も大きな複合文化コンテンツ」と話した。ノーティードッグの別の人気ゲーム「アンチャーテッドシリーズ」も昨年、映画化された。ライト氏は、「1億2000万ドル(約1561億ウォン)の制作費がかかったこの映画は、世界で4億ドル以上の収益を上げた」と話した。
ノーティードッグのゲームは実写に近い画面と独特な世界観、完成度の高い音楽が人気の要因として挙げられる。「ザ・ラスト・オブ・アス」(2013年)の続編として2020年に公開された「ザ・ラスト・オブ・アス・パート2」は、主人公のエリーが歌う「テイク・オン・ミー」のギターの弾き語りが大きな人気を得た。この曲は1980年代、ノルウェーのグループ「a-ha」の代表曲だ。SIEは先月、仮想現実(VR)技術を活用したゲーム機「VR2」を発売した。今年30種類以上のVR専用ゲームを発表し、「ザ・ラスト・オブ・アス」のPC版ゲームも29日に発売する予定だ。ライト氏は、「情報技術(IT)分野でリードしているうえ、情熱的なユーザーが多い韓国は大衆文化界の先頭走者」とし、「韓国の特性に合わせた事業戦略を実施することを最優先にする」と話した。
鄭盛澤 neone@donga.com