ソウル漢江(ハンガン)の無人島であるパムソム(「栗島」の意)の面積が5年前より約8600平方メートル増加し、30万平方メートルに迫ることが分かった。漢江開発の過程で爆破されてなくなったものの、漢江の堆積作用で再び生じ、爆破前の面積の6.5倍までになったのだ。
10日、東亜(トンア)日報の取材を総合すると、ソウル市漢江事業本部が最近ドローンを活用して測量した結果、パムソムの面積は29万3012平方メートル(約8万8600坪)と把握された。1966年に航空写真で初めて測定した面積(4万5684平方メートル)の約6.5倍で、サッカー場41個分に相当する。
汝矣島(ヨイド)の近くにあるパムソムは、かつて住民が薬草を栽培して暮らしていた有人島だった。しかし、朴正熙(パク・ジョンヒ)政府が漢江の開発を開始し、漢江の流れを速くするために68年2月にパムソムを爆破した。爆破されたパムソムの土砂は、汝矣島の堤防建設に活用された。
しかし、時が経ち、漢江の堆積作用が繰り返され、パムソムは自然の力で復活した。また、漢江の開発で流域が整備され、流量と堆積量が増え、面積も継続的に拡大した。ソウル市は2013年から5年ごとにパムソムの面積を測定しているが、面積は27万9531平方メートル(13年)、28万4381平方メートル(18年)、29万3012平方メートル(23年)と増えている。
時が経つにつれ、パムソムは都心では珍しい渡り鳥の渡来地となり、12年にラムサール条約湿地に指定され、一般人の出入りが統制されている。映画「彼とわたしの漂流日記」の舞台にもなった。
専門家らは、パムソムが大きくなり続けると、湿地としての価値を失う可能性があると指摘する。東国(トングク)大学バイオ環境工学科のオ・チュンヒョン教授は、「パムソムがラムサール条約湿地に指定されたのは、水鳥が生息できる環境だからだ」とし、「堆積作用が繰り返され、内部の湖が消え、水路も砂に覆われているため、人間が介入して小規模の湿地を復元しなければならない」と指摘した。
ソウル市関係者は、「パムソムが大きくなりすぎると漢江の流れが速くなり、治水管理が難しくなる可能性があるが、まだ特に問題は発見されていない」とし、「パムソム内の水路復元の必要性などについては、近いうちに研究を依頼する予定だ」と話した。
チョン・ヘジン記者 sunrise@donga.com