29日に行われた内閣改造により、権寧世(クォン・ヨンセ)統一部長官(写真)が来年の4・10総選挙を9ヵ月ほど控え、国会に復帰することになった。尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の全幅の信頼を受けている権氏の今後の行動をめぐり、与党内では「総選挙の人材確保などの活動をすることになるだろう」という観測も流れている。
権氏は29日、東亜(トンア)日報の電話取材に対して、「(選挙区である)龍山(ヨンサン)は私が必ず守らなければならない所」とし、「梨泰院(イテウォン)商圏も回復しており、龍山の雰囲気は悪くない」と話した。そして、「後任の長官候補(金暎浩・誠信女子大教授)が聴聞会を経て任命されるまで1ヵ月はかかるので、当分の間、どうするか考える時間を持つ」とし、「完全に帽子(長官職)を脱いだ後は地域を回る」と付け加えた。権氏は2012年の総選挙で落選した後、駐中国大使などを経て20年に再び国会に復帰した。
5回目の当選への挑戦とは別に、与党内では権氏が来年の総選挙を控えて外延拡張のための人材確保など、総選挙準備の中核として活動する可能性もあると見ている。尹大統領のソウル大法学部の2年先輩である権氏は、尹大統領の入党に貢献し、大統領選では選挙対策本部長として活動した。21年の再・補欠選挙を控え、党の人材獲得委員長を務めた権氏は、「人材獲得委員長は現在、金起炫(キム・ギヒョン)代表が兼任しているので、(人材確保を)N分の1(複数人のうちの1人)として支援する」とし、「金代表が特別に指示すれば、お手伝いもし、アドバイスもする」と話した。
また、与党「国民の力」が公認管理委員会(公管委)を早期に構成する場合、権氏の役割が大きくなるという見方もある。権氏は12年の総選挙当時、朴槿恵(パク・クンヘ)非常対策委員会体制で事務総長を務め、公認実務を総括して152議席の過半数勝利を導いた。「国民の力」の関係者は、「今後、党の支持率がどう動くかによって、公管委発足時期が決定されるとみられる」と話した。
趙東住 djc@donga.com