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試練に向き合う態度

Posted July. 03, 2023 08:26,   

Updated July. 03, 2023 08:26

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「人が試練をもたらす状況を変えることはできない。しかし、それに対する自分の態度を選択することができる。刺激と反応の間にはスペースがある」(ヴィクトール・フランクル「夜と

霧」、英語版題「man's Search for meaning」)

ヴィクトール・フランクルの「夜と霧」は長く読み継がれている名著だ。著者はナチス統治下で強制収容所を4ヵ所も転々としながら生き抜いたと自らを説明する。著者は、「人とは環境の影響を受けるが、想像を絶する最悪の状況下でも信じられないほど勇敢に抵抗し、対抗できる存在だ」と経験を踏まえて語る。与えられた試練を私たちが変えることはできないが、試練に対する自分の態度、反応は選択することができ、その選択によって人生の違いが生じると力説する。毎日与えられる刺激にどう反応して生きるべきか?習慣的に、いつもやっていた通りに反応していないか?私たちは刺激を受けると大体は同じように反応する。そうすることでエネルギーの消耗を減らすことができ、生存にも有利だからだ。まるで自動システムのようだ。見慣れた道を運転する時、特に注意を払わなくても目的地に向かうようなものだ。

自動システムは大変な時に、疲れた時にさらに活性化される。ストレスが大きかったり疲れたりするほど、いつも通りに反応する。しかし、このような自動反応の中で変化と成長は期待し難い。他に考えられないからだ。

だが、刺激に直面した時すぐ反応せず、しばらく立ち止まり、その間に「空間(スペース)」を置くならば、私たちには選択肢が与えられる。どのように反応するべきか、自ら選択できる自由が与えられる。その自由の中で成長と発展の可能性が芽生える。

試練のない人生などない。誰もが生きながら試練に直面するしかない。しかし、試練を受け入れて反応する方式は皆違う。アウシュビッツという極限の刺激の中でも毎瞬間、反応の選択に自由と責任を全うした氏の生き様に接しながら、自分自身、毎日の刺激と試練にどのように反応して生きているのかを振り返てもいいだろう。