韓国をしりめに日本に接近する北朝鮮の策略、それでも対話チャンネルは開かなければ
Posted July. 03, 2023 08:26,
Updated July. 03, 2023 08:26
韓国をしりめに日本に接近する北朝鮮の策略、それでも対話チャンネルは開かなければ.
July. 03, 2023 08:26.
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北朝鮮は2日、外務省局長談話を通じて、「南朝鮮のある人物の訪問意向について通知を受けたことはない。知ることもなく、検討する意向もない」と明らかにした。現代(ヒョンデ)グループの玄貞恩(ヒョン・ジョンウン)会長が最近、故鄭夢憲(チョン・モンホン)元会長の20回忌を控えて追悼式のために金剛山(クムガンサン)訪問を推進することについて、入国不許可の意向を明らかにしたのだ。一方、北朝鮮は、日朝首脳会談に向けた高官級協議を提案した日本側とは、中国やシンガポールなど第3国で2回以上水面下で実務接触を行ったという。韓国には人道的次元の訪朝すら拒否し、日本とは秘密裏に接触する北朝鮮の思惑は火を見るよりも明らかだ。かつて韓国をしりめに米国と直接取引した「通米封南」の別のバージョンであり、最近強化されている韓米日3ヵ国の対北朝鮮協力に亀裂を生じさせようとする常套手段だ。日本人拉致被害者問題で成果を出したい日本と、韓米日の溝を作ろうとする北朝鮮の利害が一致した結果だろうが、具体的な進展を遂げられるかは未知数だ。北朝鮮は今回、韓国政府が現代側の対北朝鮮接触申告を承認する前に、それも祖国平和統一委員会やアジア太平洋平和委員会のような対韓機構ではなく、外務省を挙げて不許可の方針を明らかにした。北朝鮮はすでに金剛山観光地区内の韓国側の建物を一方的に撤去している。そのような違法的な財産権侵害の現場を徹底的に隠し、今後、韓国に対しては分断状況の特殊関係ではなく、敵対的な関係の外国として扱うというメッセージまで投げかけた。それでも、北朝鮮は日本が差し出した手は握った。むろん、日朝実務接触が目に見える成果につながることは容易ではない。岸田文雄首相が、「条件なしの会談」を提案したにもかかわらず、日本人拉致のような核心問題をめぐる立場の差はあまりにも大きい。さらに、今回の接触も韓米の理解と調整の下で行われるため、北朝鮮が狙う韓米日の溝が生じる余地も大きくない。北朝鮮が対日接触に乗り出したのは、これまでの突進的な挑発に限界を感じ、何らかの形で変化を図ろうとする動きであることは明らかだ。新冷戦の流れに乗じて中ロと密接していた北朝鮮だが、ロシアがウクライナ戦争の泥沼に陥り、中国が米国との関係改善を図っていることから、国際的に孤立する恐れがあるという情勢判断による対外模索の可能性が高い。対韓断絶と対日疎通による北朝鮮の狙いは通用しないだろう。むしろ、北朝鮮が直面している切迫感だけを露呈する自爆行為になるだけだ。北朝鮮は今回も民間レベルの意思疎通チャンネルが開かれるという期待を台無しにしたが、韓国は対話の扉を開くための努力を続けなければならない。危機管理のためにも最低限の意思疎通は必要だ。日朝接触を注視する理由もそこにある。
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北朝鮮は2日、外務省局長談話を通じて、「南朝鮮のある人物の訪問意向について通知を受けたことはない。知ることもなく、検討する意向もない」と明らかにした。現代(ヒョンデ)グループの玄貞恩(ヒョン・ジョンウン)会長が最近、故鄭夢憲(チョン・モンホン)元会長の20回忌を控えて追悼式のために金剛山(クムガンサン)訪問を推進することについて、入国不許可の意向を明らかにしたのだ。一方、北朝鮮は、日朝首脳会談に向けた高官級協議を提案した日本側とは、中国やシンガポールなど第3国で2回以上水面下で実務接触を行ったという。
韓国には人道的次元の訪朝すら拒否し、日本とは秘密裏に接触する北朝鮮の思惑は火を見るよりも明らかだ。かつて韓国をしりめに米国と直接取引した「通米封南」の別のバージョンであり、最近強化されている韓米日3ヵ国の対北朝鮮協力に亀裂を生じさせようとする常套手段だ。日本人拉致被害者問題で成果を出したい日本と、韓米日の溝を作ろうとする北朝鮮の利害が一致した結果だろうが、具体的な進展を遂げられるかは未知数だ。
北朝鮮は今回、韓国政府が現代側の対北朝鮮接触申告を承認する前に、それも祖国平和統一委員会やアジア太平洋平和委員会のような対韓機構ではなく、外務省を挙げて不許可の方針を明らかにした。北朝鮮はすでに金剛山観光地区内の韓国側の建物を一方的に撤去している。そのような違法的な財産権侵害の現場を徹底的に隠し、今後、韓国に対しては分断状況の特殊関係ではなく、敵対的な関係の外国として扱うというメッセージまで投げかけた。
それでも、北朝鮮は日本が差し出した手は握った。むろん、日朝実務接触が目に見える成果につながることは容易ではない。岸田文雄首相が、「条件なしの会談」を提案したにもかかわらず、日本人拉致のような核心問題をめぐる立場の差はあまりにも大きい。さらに、今回の接触も韓米の理解と調整の下で行われるため、北朝鮮が狙う韓米日の溝が生じる余地も大きくない。
北朝鮮が対日接触に乗り出したのは、これまでの突進的な挑発に限界を感じ、何らかの形で変化を図ろうとする動きであることは明らかだ。新冷戦の流れに乗じて中ロと密接していた北朝鮮だが、ロシアがウクライナ戦争の泥沼に陥り、中国が米国との関係改善を図っていることから、国際的に孤立する恐れがあるという情勢判断による対外模索の可能性が高い。
対韓断絶と対日疎通による北朝鮮の狙いは通用しないだろう。むしろ、北朝鮮が直面している切迫感だけを露呈する自爆行為になるだけだ。北朝鮮は今回も民間レベルの意思疎通チャンネルが開かれるという期待を台無しにしたが、韓国は対話の扉を開くための努力を続けなければならない。危機管理のためにも最低限の意思疎通は必要だ。日朝接触を注視する理由もそこにある。
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