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電柱や爪下のとげ、石ころなどの「キラー規制」、大げさなスローガンだけでは解決されない

電柱や爪下のとげ、石ころなどの「キラー規制」、大げさなスローガンだけでは解決されない

Posted July. 06, 2023 08:15,   

Updated July. 06, 2023 08:15

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政府は一昨日、下半期の経済政策方向性会議で企業投資を防ぐ決定的規制を「キラー規制」と名指した。企業投資が全く不可能な規制をいくつか見つけ出し、早急に取り払うという。昨日は、国務調整室主宰でキラー規制改善のための関係省庁のタスクフォース(TF)を設置した。具体的にどんな規制がキラー規制なのかは言及しなかったが、下半期の規制改革に拍車をかけるという強い意志を表明した。

しかし、規制改革は今回も、大げさなスローガンだけに終わるのではないかと懸念されるのも事実だ。歴代政府も、保守派か進歩派かを問わず政権初期から規制廃止を主要国政課題として掲げたが、竜頭蛇尾に終わったケースが多かった。李明博(イ・ミョンバク)政権の「電柱」や朴槿恵(パク・クンへ)政府の「爪の下のとげ」、文在寅(ムン・ジェイン)政府は「赤い旗」などのスローガンが残っているだけだ。表向きは規制撤廃を叫んだが、政権後半になるほど廃止された規制より新たに導入される規制のほうが多くなる奇妙な現象が現れている。

尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権も政権初期から、規制を「砂袋」「靴の中の石ころ」などと表現して規制改革を強調した。しかし、遠隔診療許容などの規制緩和は一歩も進んでおらず、企業が現場で体感する不合理な規制は依然として散在している。大韓商工会議所が規制緩和の推進経過を追跡した結果、先端産業分野で4年前に改善が必要だと指摘された規制のうち、今年4月までに改善されたのは9%に止まった。

これまでの政府の規制改革が失敗したのは、政権獲得後に様々な問題に直面する中で規制改革への意欲とエンジンを失ったためだ。公務員社会の根強い規制万能主義を越えられなかったのも問題だ。官僚たちは権限を行使するために新しい規制を量産し、行政指導のような「影規制」を乱発して企業の足を引っ張った。

1%台の低成長の沼から早急に脱出するためには、全面的な規制緩和を通じて企業投資を誘引し、成長を牽引するのが現実的な解決策だ。必要な部分だけに最小規制を適用し、ポジティブ規制をネガティブ規制に全面的に変える選択が必要だ。早急な規制改革立法のために野党と協議し、説得する努力も怠ってはならない。規制改革を成功させるためには、政府が任期中に強い実践意志を示さなければならない。大げさな言葉だけでは規制改革を完成させることはできない。