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疑惑提起に高速道路を白紙化、手のひらを返すような国政

疑惑提起に高速道路を白紙化、手のひらを返すような国政

Posted July. 08, 2023 08:14,   

Updated July. 08, 2023 08:14

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元喜龍(ウォン・ヒリョン)国土交通部長官は昨日、「(ソウル~楊平(ヤンピョン)高速道路事業計画の)白紙化は、大統領と相談せず独自に決めた」とし、「任期の最後まで疑惑に苦しむより、今私が責任を持って中止した方が良い」と述べた。元長官は前日、最大野党「共に民主党」が金建希(キム・ゴンヒ)夫人関連疑惑を提起し、扇動するという理由でこの事業の白紙化を宣言した。

ソウル~楊平高速道路は、15年前から楊平住民の念願の事業となっている。国策事業に採択されたのは6年前のことだ。過去の政府から推進され採択された事業を、現政権の長官が一夜にして手のひらを返すようにひっくり返した。国政の連続性も、利害関係がかかった住民も、見守る国民も関心外だった。ひたすら自分と大統領に対してのみ関心を持っていた。

ソウル~楊平高速道路事業をめぐり金夫人の関連疑惑が提起されたのは、今年5月に代案路線が出てからだ。2017年の最初の計画段階から2021年の予備妥当性調査まで、ずっと楊平郡陽西面(ヤンソミョン)が終点だったが、江上面(カンサンミョン)に変わった。それなら、なぜ変わったのか説得力のある釈明をしなければならない。江上面の終点から遠くないところに金夫人一家の土地があるが、たとえないとしても土地所有者の利害関係が分かれるため、そうしなければならない。政府は、代案路線の終点部はインターチェンジ(IC)ではなくジャンクション(JC)であるため、地価上昇にあまり影響がないと釈明しているが、ジャンクション付近に中部内陸高速道路の南楊州インターチェンジが位置しており、説得力に欠ける。

疑惑はまさに疑惑水準であるため、真実ではないかもしれない。そのため、野党の疑惑提起は無理だと追い詰めることは難しい。もし無理だとしても、元長官が路線を従来通りに戻さず、事業そのものを白紙化したことは受け入れ難い。路線を従来通りに戻せば、野党が提起した疑惑を認めているように思われるかもしれないと思い、事業そのものを白紙化したと見ることができる。長官が責任を持って国政を遂行する代わりに、政争に飛び込んで国政を人質に取り合う格好だ。

大統領室の関係者は、元長官の発言に対して、「住民の世論と事業の必要性を検討し、賢明な判断を下さなければならない」と話した。中途半端な回答だ。ソウル~楊平高速道路事業は、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が任期中の実行を公約に掲げた事業でもある。代案路線に対する説得力のある釈明もできず、白紙化という稚拙な決定を下した長官に対し、厳しく責任を問わなければならない。