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ドミノ「ピザ一枚が750ウォン」、物価高のインドで出血競争

ドミノ「ピザ一枚が750ウォン」、物価高のインドで出血競争

Posted July. 21, 2023 08:22,   

Updated July. 21, 2023 08:22

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インドのドミノピザは昨年2月、1枚に49ルピー(約750ウォン)のピザを発売した。世界のドミノピザのメニューの中で一番安い。直径が大人の1指尺足らずの7インチ(約18センチ)に、トッピングも少ない「一人前のピザ」だが、人気が高く今年4月に2種を追加で出した。「生地(小麦粉の生地)しか噛めない」という不満もあるが、会社としては物価高への対応戦略だ。

20日(現地時間)、ロイター通信は、長期間、物価高に苦しんでいるインドで、グローバルファーストフードのフランチャイズが収益を放棄して繰り広げる出血競争に注目した。この49ルピーのピザに対抗して、ピザハットは昨年、79ルピーのピザを発売した。マクドナルドも低価格競争に加わり、先月バーガー「2+1」のイベントを行った。

インド・ドミノピザのサミール・ケタルパル最高経営者(CEO)は、「手に負えないほど高騰する物価に、消費者は財布の紐を閉め、企業は収益を絞り出そうと努力している」とし、「49ルピーのピザは、生存のための必殺技だ」とロイターに語った。

インドのドミノピザは、低価格商品の発売だけでなく、コスト削減の努力も繰り広げている。昨年12月からテイクアウト注文客には、蓋のないピザボックスを提供する。ピザ1枚当たり0.6セントの節約に過ぎないが、全体売上の63%が包装注文であるため、大きな費用を減らせるという。もちろん、インフレで箱の価格が昨年約30%上昇したことも影響を及ぼした。

月別のインドの消費者物価の上昇率は、2020年以降4%以下に落ちていない。先月は、前年同期比4.8%上昇した。野菜類の価格は12%も値上がりした。特にトマトは1ヵ月で288%も値上がりし、マクドナルドは今月7日、バーガーからトマトを抜くと発表した。さらに、インド北部の水害で今後、食料品価格の上昇幅はさらに大きくなるものとみられる。

グローバルフランチャイズが低収益を甘受しながらも、このような戦略を展開し、インド市場のシェアを守ろうとするのは、世界最大の人口(14億人)大国であるインド市場の成長潜在力が非常に大きいためだ。ユーロモニターによると、現在21億ドル(約2兆6670億ウォン)規模のインドのピザやバーガー、チキン市場は、2027年までに毎年15%ずつ成長する見通しだ。


イ・ジユン記者 asap@donga.com