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つないで導くつながりの力、「チームリーダー」の肩を叩け

つないで導くつながりの力、「チームリーダー」の肩を叩け

Posted July. 21, 2023 08:19,   

Updated July. 21, 2023 08:19

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先日、チームリーダーになって間もない後輩の話を聞いた。会議の時間に何も言わないチームメンバーの意見をどのように引き出せばいいのか、結果に対して適切なフィードバックを与えるにはどうすればいいのか、会食をした方がよさそうだが先にやろうと言うべきか、一から十まで悩んでいるという話だった。難解だとされるZ世代のチームメンバーを抱えているためだけではないだろう。最近、学界で「チームリーダーになったばかりの人」に関する研究が増えているのを見ると、チームリーダーになった後に求められる能力には何か違うものがあるに違いない。

優秀で有能だった友人がチームリーダーになった後にあまり頭角を現さないとか、冴えない社員だったのにチームリーダーになってからはチームメンバーをうまく率いて良い結果を出しているという話が多い。実際、平社員として働いていた人が新たにチームリーダーになると、悩ましい瞬間がある。自分の仕事だけに没頭するのではなく、全体を見渡さなければならないことが増える。気分を害することなく、生産的な方向にフィードバックを与えるコツを身につけなければならない。最終的な責任を負いながらも、チームメンバーが直接解決するよう裁量権を適切に配分しなければならない。特に関心がなくてもチームメンバーのプライベートをさりげなく尋ね、あまり深く介入しないセンスも必要だ。社員時代とは性格が異なる資質が求められるのだ。

かつて経営学界には「チームリーダーは必要ない」という極端な主張もあった。世界的な経営思想家として知られるロンドン・ビジネススクールのゲイリー・ハメル教授は、「管理職をすべて解雇せよ」という挑戦的な提案をし、注目を集めた。チームリーダーの役職をなくし、権限と責任を分担する構造を作れば、より効率的に組織を運営することができるという論理だった。実際、ザッポスのような会社は、位階秩序をなくした「ホラクラシー(holacracy)」の形で組織を運営し、「管理者のいない企業」の実験を続けている。

新型コロナウイルスのパンデミックを経て、むしろ中間管理職が持つ意味と価値が再びスポットライトを浴びる傾向にある。最近のマッキンゼーの調査によると、グローバル企業1700社を調査した結果、優れた能力を持つチームリーダーを持つ企業は、パンデミックの期間にも成長を続け、他社より優れた財務状態を維持した。学者たちはその理由として、中間管理職が持つ「つながりの力」を挙げる。リモートと在宅、出勤が混在するハイブリッド勤務が増え、上下を、さらに組織の隅々を叩いて仲介し、互いに結びつける中間管理職の役割が重要になったという話だ。

チームリーダーが難しい理由の一つは、上も下もすべて相手にしなければならない中途半端な存在であることにある。上には積極的なフォロワーシップを、下には主導的なリーダーシップを示さなければならないが、これを同時にうまくこなすのは簡単なことではない。価値の低い単純な行政業務もモチベーションを低下させる。多くのチームリーダーが労働時間の半分以上を官僚主義的な行政処理に費やしていると訴える。組織は、より多くの自律性と権限を与えて中間管理職の役割を再確立する一方、フォロワーとリーダーとして有能に活躍できるよう教育と訓練を通じて有能なチームリーダーを育てることにエネルギーを使わなければならない。Z世代を理解しようと努力することに劣らず、彼らをつなぎ、導き、より大きな価値を生み出そうと努力するチームリーダーの士気を高めることも重要だ。