老人になると、当然だったことが、もはや当たり前ではなくなる時が来る。家の中で一人で座って立ち上がったり、外に出て知人に会うことさえ難しくなる身体的・精神的制約が本格化する時だ。老衰による「障害」を抱えて生きていく人生の黄昏時は、皆に予定されている未来だ。この時、技術はどのような役割を果たすことができるだろうか。
韓国より先に超高齢社会に入った日本は、いわゆる「シニアテック」の先進国だ。今年4月、大阪の「バリアフリー(障壁をなくした)」の博覧会では、高齢者の身体特性やライフスタイルを考慮した適合型技術が数多く披露された。腰や膝が不自由でも楽に車に乗れるように、外へ90度回転する乗用車の座席、腰台と足場のある大人用三輪車など多様な新製品を見るために、3万人以上の訪問客が会場を訪れた。超高齢者の世話をする高齢者向け技術も多数紹介された。
慶熙(キョンヒ)大学デジタルニューエイジング研究所のキム・ヨンソン研究所長(老人学科教授)は、「高齢特化技術は、老人たちが既存の生活の質を維持し、尊厳な生活を送るのに主な役割を果たすだろう」と強調した。
イ・チェワン記者 chaewani@donga.com