尹大統領「規則違反生徒の放置は犯罪の放置」、教権確立告示の制定を指示
Posted August. 02, 2023 07:50,
Updated August. 02, 2023 07:50
尹大統領「規則違反生徒の放置は犯罪の放置」、教権確立告示の制定を指示.
August. 02, 2023 07:50.
by チェ・フンジン記者 choigiza@donga.com.
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は1日、「生徒の人権を理由に規則を違反した生徒を放置することは、人権を理由に社会秩序を損なう犯罪行為を放置することと変わらない」とし、今年2学期から直ちに教権確立のための告示を制定して適用するよう教育部に指示した。小学校1年生の女性教師が自ら命を絶ったことが社会的な衝撃を与えている中、業務ストレスや保護者の苦情で精神科に通う教師の多くは治療費の支援も受けられないことが分かった。尹大統領は同日、龍山(ヨンサン)大統領室で開かれた閣議での冒頭発言で、「教権が確立されなければ、他の生徒の人権も学習権も絶対に保障されない」とし、「教育部は直ちに今年2学期から学校現場で適用される告示を制定せよ」と指示した。学校現場で教権が崩壊しているという世論が強まる中、強力な対策を注文したとみられる。教育部は今月中に小・中・高校教員の教権を強化する内容の告示を発表する予定だ。教師労働組合連盟(教師組合)が今年4月、組合員1万1377人を対象に「最近5年間、教権侵害で精神科治療やカウンセリングを受けたことがあるか」調査した結果、3025人(26.6%)が「ある」と答えた。4人に1人が精神科を受診したということだ。しかし、ソウル市教育庁によると、2020~22年、ソウル市内の教員のうち精神科の治療費を支援された件数は計64件にとどまった。ソウル市教育庁の場合、教師が所属する学校が正式に教権保護委員会(教保委)を開き、教権侵害の事実を認めれば、治療費が支援される。しかし、学校の管理者である校長が教保委の開催を望まないことが多い。ソウルの小学校教師Aさんは今年初め、祖父母に育てられている生徒をいじめる女子生徒を指導したところ、最近まで保護者の悪質な苦情に悩まされた。保護者は、教育庁など政府機関に苦情を申し立てた。Aさんは、「校長も教権侵害であることは認めたが、教保委の開催を拒否した。結局、自費で精神科治療を受けた」と話した。教師組合のファン・スジン副報道担当は、「教権侵害を経験する多くの教師がカウンセリングだけでなく、薬物治療が必要な心的外傷後ストレス障害(PTSD)を訴え、自費で病院に通っている。支援対象を広げる必要がある」と指摘した。教師という職業に対する人気も低下している。鐘路(チョンロ)学院が同日、大学入試情報ポータル「オディガ」に公開した4年分の全国の教育大学と一般大学の初等教育科の合格ライン(上位70%基準)を分析した結果、23年度の合格ラインは20年度以降、最も低かった。大学修学能力試験の合格ラインは23年度82.9点(国語・数学・探究領域の百分位平均基準)で、22年度(86.1点)と比較して3.2点下がった。4年前の合格ライン(90.3点)と比べると7.4点も下がった。
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尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は1日、「生徒の人権を理由に規則を違反した生徒を放置することは、人権を理由に社会秩序を損なう犯罪行為を放置することと変わらない」とし、今年2学期から直ちに教権確立のための告示を制定して適用するよう教育部に指示した。小学校1年生の女性教師が自ら命を絶ったことが社会的な衝撃を与えている中、業務ストレスや保護者の苦情で精神科に通う教師の多くは治療費の支援も受けられないことが分かった。
尹大統領は同日、龍山(ヨンサン)大統領室で開かれた閣議での冒頭発言で、「教権が確立されなければ、他の生徒の人権も学習権も絶対に保障されない」とし、「教育部は直ちに今年2学期から学校現場で適用される告示を制定せよ」と指示した。学校現場で教権が崩壊しているという世論が強まる中、強力な対策を注文したとみられる。教育部は今月中に小・中・高校教員の教権を強化する内容の告示を発表する予定だ。
教師労働組合連盟(教師組合)が今年4月、組合員1万1377人を対象に「最近5年間、教権侵害で精神科治療やカウンセリングを受けたことがあるか」調査した結果、3025人(26.6%)が「ある」と答えた。4人に1人が精神科を受診したということだ。しかし、ソウル市教育庁によると、2020~22年、ソウル市内の教員のうち精神科の治療費を支援された件数は計64件にとどまった。ソウル市教育庁の場合、教師が所属する学校が正式に教権保護委員会(教保委)を開き、教権侵害の事実を認めれば、治療費が支援される。しかし、学校の管理者である校長が教保委の開催を望まないことが多い。
ソウルの小学校教師Aさんは今年初め、祖父母に育てられている生徒をいじめる女子生徒を指導したところ、最近まで保護者の悪質な苦情に悩まされた。保護者は、教育庁など政府機関に苦情を申し立てた。Aさんは、「校長も教権侵害であることは認めたが、教保委の開催を拒否した。結局、自費で精神科治療を受けた」と話した。教師組合のファン・スジン副報道担当は、「教権侵害を経験する多くの教師がカウンセリングだけでなく、薬物治療が必要な心的外傷後ストレス障害(PTSD)を訴え、自費で病院に通っている。支援対象を広げる必要がある」と指摘した。
教師という職業に対する人気も低下している。鐘路(チョンロ)学院が同日、大学入試情報ポータル「オディガ」に公開した4年分の全国の教育大学と一般大学の初等教育科の合格ライン(上位70%基準)を分析した結果、23年度の合格ラインは20年度以降、最も低かった。大学修学能力試験の合格ラインは23年度82.9点(国語・数学・探究領域の百分位平均基準)で、22年度(86.1点)と比較して3.2点下がった。4年前の合格ライン(90.3点)と比べると7.4点も下がった。
チェ・フンジン記者 choigiza@donga.com
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