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英米が撤退した「半分のジャンボリー」、対応能力に国の威信がかかっている

英米が撤退した「半分のジャンボリー」、対応能力に国の威信がかかっている

Posted August. 07, 2023 08:20,   

Updated August. 07, 2023 08:20

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セマングム世界スカウトジャンボリーに参加した英国代表団に続き、米国代表団が一昨日、早期撤退を決めた。英国代表団4400人と米国代表団1500人は、猛暑の中、広々とした野原キャンプ場で提起された健康と安全を懸念し、荷物をまとめてソウルのホテルや平沢(ピョンテク)米軍基地などに移動している。シンガポール代表団67人も、キャンプ場を離れた。全体参加者の15%に達する大規模な人員が早期撤退したのは、ジャンボリー大会史上前例がない。

ドイツやスウェーデンなど、当初撤退を検討していた国の代表団は、会議を経て残留決定を下したが、最も多くの代表団を送った米国と英国が相次いで脱落し、ジャンボリーは結局半分の行事で行われることは避けられなくなった。片方が空っぽになったキャンプ地を見ながら、残りの隊員たちの士気は以前と同じではない。ただでさえ慌ただしい現場の雰囲気の中、女性シャワー室に外国国籍の男性指導者が入ったことをめぐり、セクハラ疑惑まで提起された。6日、Kポップコンサートの日程は延期されたが、当日午前まで公示されず参加者の失望を大きくした。

政府が、冷房バスと氷のミネラルウォーターの普及、日除けと水遊び施設の追加設置など、全面的に対応したことで熱中症患者数は減っているという。清掃スタッフ930人が追加投入されて衛生状態が良くなり、取り消しになった100余りの野外活動の代わりに全国観光プログラム90件が追加で用意された。遅ればせながら補完策が出始めたのは幸いだが、世界から懸念と批判が殺到した後になってようやく、急いで急場しのぎ対策を出したことは残念だ。

ジャンボリーの混乱を収拾するため、曹渓宗(チョゲジョン)が全国の寺院をキャンプ地やテンプルステイ用に開放することにし、企業もイオン飲料から医療スタッフまでを支援するなど、続々と参加している。政府としては、1000億ウォンの予算を投じても、結局民間に手を差し伸べる格好になった。与野党が責任所在をめぐって「文在寅(ムン・ジェイン)政府が誘致した」とか、「現政権の安易な対応のせい」だと、「お前のせい」の攻防を繰り広げる様子も見苦しい。

セマングムキャンプ場には、今も151カ国から3万6000人余りが活動している。ジャンボリーは12日までまだ5日間が残っている。政府は残りの期間、危機管理能力を最大限引き上げ、安全事故なしに行事を終えなければならない。拙速運営の責任と経緯を問い詰めなければならないが、それに先立って政府の約束どおり、「ただ一人の隊員も失望しないよう」行事の火種を蘇らせることが急務だ。大韓民国の威信がかかっている問題だ。