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ジャンボリー大会のずさんな運営、「私の責任」という機関は「ゼロ」

ジャンボリー大会のずさんな運営、「私の責任」という機関は「ゼロ」

Posted August. 14, 2023 08:19,   

Updated August. 14, 2023 08:19

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154ヵ国から4万3千人が参加した第25回世界スカウトジャンボリーが11日、Kポップコンサートを最後に幕を閉じた。大会初日から全羅北道(チョンラプクト)セマングムのキャンプ地で熱中症患者が続出し、不十分な施設の実態が明らかになり、心配していた国民は、最終日、笑顔で仁川(インチョン)空港から帰国する隊員たちを見て胸をなでおろしたことだろう。企業や大学、宗教団体、そして市民が自分のことのように立ち上がり、セマングムから早期撤収した隊員のために宿舎を提供し、代替プログラムを用意して応援したおかげだ。

今こそ、100年のジャンボリー史上最悪と記憶されるセマングムジャンボリーの失敗の原因を冷静に振り返るべき時だ。ジャンボリーの直接事業費だけで1171億ウォンの税金が投入されたため、徹底した責任究明は必須だ。しかし、ジャンボリー組織委員会所属の5つの機関と執行委員会を務めた全羅北道など8つの機関のうち、「私の責任」と頭を下げるところが一つもない。中央省庁は「自治体のせい」にし、自治体は「中央のコントロールタワーが問題」と言う。大型国際大会を開催し、手柄を分け合うのに精一杯だった人たちが、問題が発生すると、みんな責任がないと言い逃れをしているのだ。

5つの機関のうち、ジャンボリーの準備を主導してきたのが女性家族部だ。しかし、ジャンボリー発足当時、初代委員長を務めた前女性家族部長官は、「女性家族部に過度の非難が集中している」と述べた。「すべてが滞りなく準備された」と豪語した現職長官は口を閉ざした。行政安全部と文化体育観光部も「(責任について)答えることはできない」と線を引いた。今回の大会は、セマングム干潟をキャンプ場に選んだことから紆余曲折が始まった。それでも、敷地選定当時、韓国スカウト連盟の総裁を務めた人は「私の過失は一つも思い浮かばない」という。自分はセマングムに賛成しなかったということだ。普通のスカウト隊員も言わないような無責任な発言を元総裁がしている。

セマングムジャンボリーの惨事がより痛々しいのは、1991年8月の猛暑の中、江原道高城(カンウォンド・コソン)ジャンボリーを成功裏に開催した経験があるからだ。高城ジャンボリーの事業費は162億ウォンで、現在の価値に換算すると442億ウォンとなり、セマングムジャンボリーの38%水準だ。32年間、経済規模は飛躍的に大きくなったにもかかわらず、行政力は退化した理由は何か。意思決定と執行過程の混乱ぶりを振り返り、予算執行の内訳を精査して失敗の原因を見つけ、教訓として残さなければならない。