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柳賢振が2連勝、106キロの「モンスターカーブ」で161キロの剛速球を制す

柳賢振が2連勝、106キロの「モンスターカーブ」で161キロの剛速球を制す

Posted August. 22, 2023 08:41,   

Updated August. 22, 2023 08:41

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時速90マイル(約145キロ)を越えるボールを一つも投げることができなかった。しかし、相手打者はタイミングがつかめず、三振を7つも喫した。ゆっくりと飛んできて打席の前でがたっと落ちる「アリランカーブ」が抜群の威力を発揮したためだ。球団の公式ソーシャルメディア(SNS)も「フォームがやばい」(技量が上がった)という最新の韓国語の流行語で投球内容を称賛した。

「ブルーモンスター」柳賢振(リュ・ヒョンジン=36、トロント・ブルワーズ)が3試合連続無失点の好投を続け、2試合連続で先発勝利を挙げた。柳賢振は21日、敵地で行われた米大リーグのシンシナティ・レッズ戦で、5回4安打1四球2失点(自責点)だけを許し、チームが9-2でリードしていた6回表にマウンドを降りた。トロントが10-3の勝利を収め、柳賢振は勝利投手になった。柳賢振のシーズン防御率は1.89まで下がった。

柳賢振は同日、△速球38球△チェンジアップ18球△カーブ16球△カッター11球の計83球を投げた。投球数には余裕があったが、肘の靭帯再建手術(トミー・ジョン手術)を受けて復活したばかりで、7点差でリードしていたため、トロントのコーチ陣は急いでリリーフ陣を稼動した。トロントのジョン・シュナイダー監督は同日、柳賢振の好投の秘訣として「制球力」を挙げ、「カーブが特に良かった。チェンジアップを混ぜて使ったタイミングも絶妙だった。本当に、本当によく投げてくれた」と話した。

この日、柳賢振が投げたカーブの中で「白眉」と言えるのは3回裏に「怪物新人」エリー・デラクルス(21)の打席から出た。柳賢振は速球とチェンジアップを交互に投げ、カウントを2ストライク2ボールにした。そして時速106キロのスローカーブを決め球に投げてデラクルスを空振り三振に仕留めた。デラクルスは5回裏の打席では柳賢振のカーブに見逃し三振を喫した。MLB.comは「柳賢振はスマートな投球で人々の嘆声を誘う。特に打者の心理を誰よりもよく読むので、若い打者を相手にする時はもっと怖い」と評した。

柳賢振も試合後、「今日のカーブに何点をつけたいか」という質問に、「100点満点の100点」と言い、「相手が攻撃的に出ると予想したので、スローカーブを決め球に投げた」と話した。柳賢振が同日投げたカーブは平均32センチ落ちた。「スローカーブの達人」に数えられるクレイトン・カーショー(35)のカーブの落ち幅は25センチ程度。柳賢振は、それこそ「滝のように」落ちるカーブを投げたのだ。

大リーグで通算355勝(227敗)を収めたグレッグ・マダックス(57)は、「偉大な投手を作るのは腕ではなく、両耳の間にある『頭脳』と呼ばれるものだ」と話した。実際、同日シンシナティの先発投手ハンター・グリーン(24)は最速161キロの速球を投げたが、3回9失点(8自責点)で敗戦投手になった。柳賢振の次の「頭脳投球」の舞台は27日に本拠で行われるクリーブランド・ガーディアンズ戦になる予定だ。


任寶美 bom@donga.com