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「9人に4人が辞める」 外国人季節労働者の途中離脱で農繁期の農家に混乱

「9人に4人が辞める」 外国人季節労働者の途中離脱で農繁期の農家に混乱

Posted August. 28, 2023 08:23,   

Updated August. 28, 2023 08:23

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体感温度38度を超えていた22日午後1時50分。江原道三陟(カンウォンド・サムチョク)市内から車で50分を走ると、標高800メートルの三陟市下長面(ハジャンミョン)が出た。曲がりくねった山道に沿って、両側には高冷地の白菜畑が広がっていた。外国人と見られる労働者たちが、つばの広い帽子をかぶって作業に当たっていた。隣にある唐辛子の畑では、フィリピン出身の外国人労働者のリンさん(42)とマルジさん(31)、マリーゴールドさん(37)が唐辛子を摘んだ後、品質を選別して第2次選別場に移していた。

彼らは、人手が足りない農繁期に短期間外国人労働者を雇う「外国人季節労働者制度」を通じて韓国に入国した。8月は、唐辛子の栽培が一番忙しい時期だ。韓国人労働者を探すのが難しい農家は、外国人季節労働者を採用している。彼らを雇った農民のハム・ジョンヒさん(57)は、「今年、外国人9人を雇ったが、そのうち2人が黙って逃げてしまった」と話した。また別の農民のイ・ドンヨルさんも、「9人中4人が無断で離脱した」と訴えた。2015年に導入された外国人季節労働者制度を通じて雇用される外国人労働者は大きく増えたが、現場では無断離脱などの副作用が拡大している。9月の収穫シーズンを控え、作業現場から突然いなくなってしまう外国人が増え、農家は非常事態となっている。離脱した労働者が不法滞在者になれば、治安問題などへと広がりかねないため、対策が急がれる。

国会環境労働委員会所属の最大野党「共に民主党」の洪永杓(ホン・ヨンピョ)議員が、地方自治体などから提出された資料を民間シンクタンク「ナラサリム研究所」が分析した結果、季節労働者は2017年の1085人から2022年は1万2027人に急増した。同期間、離脱者も18人から1151人へと大幅に増えた。三陟市では、今年初めから農繁期の今月まで季節労働者109人中16人が黙って消え、19人は働けないとして出国した。全体の32%(計35人)に当たる。全羅南道高興(チョルラナムド・コフン)警察署は27日、昨年、地元の海苔加工工場などで働いていた外国人労働者15人のうち14人が行方をくらましたと明らかにした。


三陟=イ・ムンス記者 光州=イ・ヒョンジュ記者 doorwater@donga.com · peneye09@donga.com