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中国人団体旅行が戻ってきたが…消費額減り「経済効果」には疑問の声も

中国人団体旅行が戻ってきたが…消費額減り「経済効果」には疑問の声も

Posted August. 31, 2023 08:18,   

Updated August. 31, 2023 08:18

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中国政府が6年5ヶ月ぶりに韓国行きの団体旅行の禁止を解除したが、中国人観光客の流入にともなう経済効果は期待に及ばないという観測が出ている。中国不動産発の経済危機で、中国人の支出が大幅に減ったことによるものだ。

ロイター通信によると、韓国に先立って中国人団体旅行が再開されたタイやシンガポール、インドネシア、フィリピンを今年5月に訪れた中国人観光客の数は、4年前に比べて60%以上激減した。韓国銀行も24日発表した報告書で、先月の中国の海外観光客数は2019年比日本が44.3%、タイが37.3%、インドネシアが37.1%に止まったと明らかにした。コロナ禍前の半分にも及ばなかったのだ。

特に、中国の景気低迷を受け、中国人観光客の消費力が目立って減っている。香港旅行発展局によると、中国人観光客のうち、「ショッピングのために香港を訪れた」と答えた割合は、2017~2019年の27%から今年5月は19%に減った。国経済専門メディアCNBCは、「3年間の苛酷なコロナ封鎖政策で、中国人の海外観光客があふれかえると思ったが、多くの人々が海外旅行の経費が高いという理由で家に留まっている」と報じた。

中国は、コロナ禍前の2017年3月から、THAAD(高高度ミサイル防衛システム)の報復措置として韓国行きの団体旅行を禁止したが、今月10日からこれを解除した。韓国国内の観光・流通・食品の業界では、中国人観光客の帰還を機にこれまでの売上の打撃を回復できるだろうという期待が高まっているが、中国の経済危機が足を引っ張る恐れがあるという分析が出ている。韓国外国語大学国際地域大学院のカン・ジュンヨン教授は、「中国人観光客数は次第に増えるだろうが、未来に対する不安で貯蓄を増やし消費は減らす傾向がはっきりするだろう」と話した。


シン・アヒョン記者 abro@donga.com