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金正恩氏とプーチン氏、「兵器と北朝鮮制裁緩和」を取り引き

金正恩氏とプーチン氏、「兵器と北朝鮮制裁緩和」を取り引き

Posted September. 13, 2023 08:42,   

Updated September. 13, 2023 08:42

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北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記がロシアのプーチン大統領との首脳会談に向け、12日にロシアに到着した。早ければ13日に首脳会談を行い、違法な兵器取り引きや対北朝鮮制裁の緩和などについて議論する見通しだ。ロシアに要請する衛星・原子力潜水艦の技術関連の関係者だけでなく、見返りとしてロシアに提供する砲弾など通常兵器関係者まで正恩氏の訪ロに同行しており、兵器取り引きが今回の首脳会談の核心議題であることがうかがえる。ロシア大統領府報道官は、「私たちは北朝鮮に対する国連制裁に関して議論する準備ができている」と明らかにし、国連安全保障理事会常任理事国であるロシアが今回の会談を機に対北朝鮮制裁から離脱し、北朝鮮との兵器取り引きはもとより、合同演習などにまで踏み切る可能性を示唆した。国際社会から孤立した北朝鮮とロシアが、韓米日が最も懸念している兵器取り引きの可能性まで露骨に明らかにしたことで、北東アジア新冷戦の危機が可視化されたと懸念の声が出ている。

韓国政府当局やロシアのメディアなどによると、10日夕方、平壌(ピョンヤン)を出発した正恩氏の専用列車は12日(現地時間)午前、北朝鮮とロシアの国境地域であるハサン駅に到着した。その後、列車はウラジオストクではなく、北部地域に移動した。当初、東方経済フォーラム(EEF)が開かれるウラジオストクに正恩氏が移動し、先に訪れているプーチン氏と会うものと思われたが、予想と違って他の地域に行った。正恩氏がシベリア横断鉄道(TSR)に沿って移動し、ボストチヌイ宇宙基地で首脳会談が行われるとの観測も流れている。ボストチヌイ宇宙基地は、ロシアが2012年に建設した先端宇宙基地だ。政府消息筋は、「兵器取り引きの意向を明らかにした朝ロ首脳にとって最適な会談場所かもしれない」と話した。

ロシア大統領府のペスコフ報道官は11日(現地時間)、「(正恩氏の)今回の訪問は、本格的な訪問になるだろう」とし、兵器取り引きなどと関連して深い議論が行われることを示唆した。経済難に苦しむ北朝鮮への食糧・エネルギー輸出なども主要議題として取り上げられるものとみられる。ロシアのアンドレイ・ルデンコ外務次官は12日、「北朝鮮に人道的支援を提供する問題を議論することができる」と述べた。

政府当局者は同日、東亜(トンア)日報の電話取材に対して、「これで(朝ロ間の)秘密兵器取り引きの議論が可視化された」とし、「特に北朝鮮はミサイル技術移転に焦点を当てるとみられる」と明らかにした。

米上院外交委員会所属のクリス・クーンズ議員は、「彼ら(正恩氏とプーチン氏)は『悪魔の取り引き』をする可能性がある」と懸念した。


申晋宇 niceshin@donga.com