韓国の在来種である珍島(チンド)犬の保存と品種の登録において、三星(サムスン)の役割が見直されている。
20日、三星によると、三星の故李健熙(イ・ゴンヒ)先代会長は2005年、韓国天然記念物の珍島犬を世界3大犬種協会の一つである英国犬種協会のケネルクラブに正式品種として登録するのに貢献した。
李健熙氏は、世界各国の犬品種を育てた経験から、韓国の天然記念物に指定された珍島犬の忠誠心に特に注目したという。当時、珍島犬は、明確な純血種がないという理由で、優秀性が十分に世界に知らされていなかった。原産地が韓国だということも、認められていなかった。このため、李健熙氏は1960年代末頃、珍島を訪れ、ほとんど絶滅段階だった珍島犬30頭を直接購入し、保存作業に乗り出した。
当時の状況について、李健熙氏は自伝エッセイ「考えながら世の中を見よう」の中で、「珍島に行って3日間の滞在中に市場にも行き、また純血種がいるというあの家この家を訪ねて、30頭を買ってきた。そして飼育員と一日中一緒に研究し、外国の専門家を探して助言を受けながら純血種を作ろうと努力した」と振り返った。以後、約10年間の努力の末、純血種一組を作り出し、珍島犬300頭を育て、純血種率を80%にまで引き上げた。
その後、李健熙氏は1979年に日本で開かれた「世界犬種総合展示大会」に珍島犬の雌雄一組を直接連れて行って披露した。これを機に、珍島犬は1982年「世界犬種協会」に原産地を登録することができた。これは結局、世界最高権威の愛犬協会である英国犬種協会のケネルクラブへの登録につながった。
三星は、1993年から英国王室が後援する世界的な愛犬大会「クラフツ・ドッグショー」を後援している。2013年、この大会には珍島犬「チェスニー」が初めて出場し入賞した。
郭道英 now@donga.com