李均龍(イ・ギュンヨン)大法院長(最高裁判所長官)候補(写真)に対する人事聴聞会経過報告書が21日に採択された。報告書には与党の「適格」、野党の「不適格」意見が併記された。与野党は、同日開かれた本会議に李氏に対する任命同意案を上程しなかった。早ければ25日の本会議で任命同意案の採決が行われる見通しだが、過半数の議席を占める最大野党「共に民主党」の最終判断によって任命の可否が決定される見通しだ。
国会人事聴聞会特別委員会は同日午前、国会で全体会議を開き、会議5分で李氏に対する人事聴聞会経過報告書を議決した。与党「国民の力」は、「李氏は約30年間、全国各地の裁判所で様々な分野の裁判業務を遂行した裁判官であり、特定人物との親交よりも裁判官の責務である法の支配に従わなければならないという考えを堅持している」とし、「適格」の意見を出した。一方、野党は、「候補者は裁判官としての能力や資質ではなく、大統領との親交で大法院長候補に指名された」とし「不適格」とする考えを示した。
人事聴聞会の後、金振杓(キム・ジンピョ)国会議長と与党の尹在玉(ユン・ジェオク)院内代表、民主党の朴洸瑥(パク・グァンオン)院内代表は会合を行い、任命同意案を本会議に上程しないことを決めた。尹氏は、「各党がもう少し世論を聴く必要がある」と話した。両党の院内代表は、「任命同意案を25日に処理する問題をを協議している」と明らかにした。
しかし、民主党の院内執行部関係者は、「いつ採決しても否決させる」との考えを示した。大法院長任命同意案が本会議を通過するには、在籍議員の過半数が出席し、出席議員の過半数が賛成しなければならない。このため、大法院長の空白事態が現実になる可能性があるとみられている。金明洙(キム・ミョンス)大法院長の任期は24日までだ。25日、李氏に対する任命同意案が否決されれば、大統領室は大法院長の空白状態で新しい人物を探さなければならない。大法院長任命同意案が本会議を通過しない場合、1988年の鄭起勝(チョン・ギスン)大法院長候補以来の35年ぶりの否決となる。
金埈馹 jikim@donga.com