米議会上院は20日(現地時間)、米軍制服組トップの統合参謀本部議長にチャールズ・ブラウン空軍参謀総長(61・写真)が就任することを承認した。黒人が統合参謀本部議長を務めるのは、1989年~93年のコリン・パウエル氏に続き2人目。オースティン国防長官も黒人であり、「米軍ツートップ」である国防長官と統合参謀本部議長がいずれも黒人であることも初めて。ブラウン氏は、来月中に退任するマーク・ミリー議長の後任だ。
戦闘機パイロット出身のブラウン氏はインド太平洋の専門家であり、韓国との関係もある。2018~20年に太平洋空軍司令官を務め、韓国では全羅北道群山(チョンラプクト・グンサン)で2回にわたり計2年6ヵ月間勤務した。昨年、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)挑発に対しては、「強力な米韓同盟をもとに対応しなければならない」と述べ、域内協力を強調した。
ブラウン氏は、1962年にテキサス州サンアントニオで生まれ、84年にテキサス工科大学の予備役将校訓練課程(ROTC)で任官した。祖父と父親も米軍に服務した。2020年、黒人のジョージ・フロイドさんが白人警官に首を圧迫されて死亡した事件が起こった時、自身も黒人戦闘機パイロットとして差別を受けた経験を明かした。
5月の指名から承認までに4ヵ月かかったのは、野党共和党所属で保守性向のトミー・タバービル上院議員が、「国防総省が州外で中絶手術を受ける兵士を支援することに同意できない」とし、軍幹部の「一括承認」の伝統を妨害したためだ。これにより、新しい役職に就任できなかった米軍将官が300人を超え、安全保障の空白に対する批判が高まった。このため、上院は統合参謀本部議長、陸軍参謀総長など核心的な役職の承認は個別投票にかけることにした。
イ・ジユン記者 asap@donga.com