裁判所が27日、最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表に対する逮捕状請求を棄却し、「不拘束捜査の原則を排除するほど拘束の事由と必要性があると見ることは難しい」と明らかにした。ソウル中央地裁の劉昌勲(ユ・チャンフン)令状担当部長判事は、前日の26日から9時間17分間にわたり拘束前被疑者審問(令状実質審査)を行った後、同日午前2時23分頃、棄却を明らかにした。
劉氏は、偽証教唆および柏峴洞(ペクヒョンドン)開発事業特恵疑惑について、「現在までに確保された人的、物的資料に照らして証拠隠滅の恐れがあるとみることは難しい」と説明した。サンバンウル対北朝鮮送金疑惑については、「李氏が政党の代表として公の監視と批判の対象であることなどを考慮すると、証拠隠滅の恐れがあると断定することは難しい」と結論づけた。
李氏は同日未明、ソウル拘置所の前で記者会見を開き、「大韓民国の憲政秩序を堅固に守り、賢明な判断をしてくれた司法府に深く感謝する」と述べた。李氏は入院していたソウル中浪区(チュンランク)の緑色(ノクセク)病院に戻り、ハンガーストライキの回復治療を続けた。
民主党は、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の公式謝罪と韓東勲(ハン・ドンフン)法務部長官の解任を求め、政府与党に対する総攻勢に乗り出した。同党は同日、議員全員名義の立場文を通じて、「司法府の厳格な判断で政治工作が失敗した」とし、「尹大統領は李代表をターゲットにした捜査と無理に拘束しようとしたことについて謝罪し、捜査を事実上指揮した韓長官を直ちに解任せよ」と主張した。
与党は困惑したムードの中、司法府に矢を向けた。与党「国民の力」は、「令状棄却は無罪や免罪符ではない」とし、「裁判所が『ケッタル(改革の娘)』(李氏の熱烈な支持者たち)に屈した」と主張した。大統領室は表面的には、「司法府の判断について言及することはない」という立場だが、内部的には令状発布の可能性に重きを置いていたため戸惑うムードだ。ある関係者は、「予想外」とし、「秋夕(チュソク=旧暦8月15日)の民心にも与党にとって良くない影響がありそうだ」と話した。大統領室は、「共に民主党」が提起した大統領の公式謝罪と法務部長官解任の主張については拒否の意向を明らかにした。尹大統領は同日、逮捕状棄却について特に言及しなかったという。
検察も、司法府の令状棄却に反発した。李沅䄷(イ・ウォンソク)検事総長は出勤途中に記者団に対し、「(裁判所の判断は)検察と相当な見解の相違があるようだ」とし、「政党代表という立場で防御権を保障することに主眼を置いたのではないか」と述べた。李検事総長は逮捕状の再請求や在宅起訴の有無については明確な立場を示さなかった。逮捕状を再請求するのかと問われ、「裏付け捜査を通じて犯罪に相応の妥当な処罰がなされるよう最善を尽くす」と原則的に答えた。
姜聲煇 yolo@donga.com