イスラエルを奇襲攻撃したイスラム組織ハマスが、北朝鮮製の兵器を所持していることが分かった。これまで北朝鮮の通常兵器がイランを経由してハマスに流入する「3角取引」の可能性が提起されてきたことから、流入経路と規模が注目される。
9日(現地時間)、米自由アジア放送(RFA)によると、軍事専門ブロガー「ウォー・ノワール」は前日、ハマスの軍事部門、アル・カッサム旅団の隊員の姿が映った映像のスクリーンショットを自身のX(旧ツイッター)アカウントに公開し、「隊員の一人は北朝鮮で製造された『F7破片榴弾ロケット』を持っている」と主張した。北朝鮮製F7ロケットは85ミリ砲を持つロケット推進手榴弾(RPG)で、これまで中東地域に多く輸出されてきた。
米国防情報局(DIA)出身で米アンジェロ州立大学のブルース・ベクトル教授は、米政府系放送局のボイス・オブ・アメリカ(VOA)に、ハマスは以前から北朝鮮が供与したF7ロケットを使用してきたと話した。また、北朝鮮はハマスに対戦車ミサイル「火の鳥」も供与したとし、「今後状況が悪化すれば、ハマスはこの『火の鳥』も活用する可能性がある」と見通した。2009年に、北朝鮮からイランに向かう122ミリロケットとロケット推進機がタイ政府に摘発されたことがあるが、当時、イスラエル政府はこれらの兵器がイランを経由してハマスやヒズボラに渡っていると疑惑を提起した。今回確認されたF7がどのような経路でハマスに渡ったのかは分かっていない。
キム・ボラ記者 purple@donga.com