イスラム組織ハマスの拠点であるガザ地区にイスラエル軍が地上部隊を投入することが秒読み段階に入った中、イスラエルのネタニヤフ首相が14日(現地時間)、防弾チョッキを着用し、ガザ地区の近くに配置された歩兵部隊を訪れた。イスラエル軍も、「陸海空軍合同で全面的なハマス壊滅作戦を行う」と宣言した。
すると、ハマスを支援してきたイランも、イスラエルが攻撃を止めなければ「事態は制御不能に陥るだろう」とし、戦争に介入する可能性を示唆した。ブリンケン米国務長官は15日、サウジアラビアの首都リヤドで同国の実権を握るムハンマド皇太子と会談し、今回の事態の解決策を議論した。
ネタニヤフ氏は同日、部隊で兵士一人一人と握手を交わし、「次の段階は近い」と地上部隊の侵攻が迫っていることを示唆した。7日のハマスの攻撃開始後、ネタニヤフ氏が部隊を訪れたのは初めて。
イスラエル軍も、「3軍合同でガザ地区北部攻撃の準備に入った」と声明を出し、ハマスの壊滅を宣言した。この声明は、イスラエル軍がガザ地区北部の住民に提示した同日午前10時~午後4時の退避期限が終了した直後に出された。しかし、空爆で道路などインフラがほとんど破壊されたうえ、一度に多くの脱出者が集まり、退避過程での混乱も深刻だ。
イランは参戦の可能性を繰り返し言及している。同日、イランのホセイン・アブドラヒアン外相は、「イスラエルが地上戦を実施すれば、イランも対応する」と明らかにした。イランの国連代表部も「X」(旧ツイッター)を通じて、「イスラエルが戦争犯罪を停止しなければ、事態は制御不能に陥る」と警告した。
カイロ=キム・ギユン特派員 pep@donga.com