ガザ病院爆発は過激派の誤爆。米政府が結論

米国が、１７日に発生したパレスチナ・ガザ地区の病院爆発について、パレスチナ武装勢力のロケット弾の誤爆によるものと結論づけた。

米ホワイトハウスの国家安全保障会議（ＮＳＣ）のワトソン報道官は１８日（現地時間）、「米政府は、アル・アハリ病院で民間人数百人が死亡した爆発について、イスラエルは責任がないと見ている」と明らかにした。米国が、パレスチナ武装組織「イスラム聖戦」（ＰＩＪ）のロケット弾の誤爆によるものというイスラエルの主張を支持したのだ。これに先立ち、バイデン大統領もイスラエルを訪れ、「（病院の爆発は）ガザ地区のテロ組織がロケットを誤って発射した結果と思われる」との認識を示した。

ワトソン氏は、「私たちの評価は、各種情報、ミサイルの運動軌跡、衛星熱画像や公開された事件現場の写真や映像などにもとづいている」と明らかにした。米国防総省関係者は同日、「赤外線センサーを通じて収集された（ロケット）発射データをもとに、米国は（病院爆発を起こしたロケットまたはミサイル）発射がイスラエル軍の責任ではないと確信している」と述べたと、米紙ニューヨーク・タイムズが伝えた。

病院爆発の直後、「イスラエル軍の犯行」に重きを置いたパレスチナおよび周辺のアラブ諸国は立場を変えていない。パレスチナのマンスール国連大使は、「イスラエル軍が『大虐殺』を起こした」とし、即時停戦を求めた。サウジアラビアのジェッダで開かれたイスラム協力機構（ＯＩＣ）会議に出席したイランのアブドラヒアン外相も、「イスラエル政権が民間人を意図的に狙っている。ガザ地区の病院攻撃に使われた爆弾は、イスラエル軍だけが所有している」と述べたと、イラン国営通信（ＩＲＮＡ）が伝えた。

バイデン氏は同日、イスラエル訪問を終えて米国に戻る専用機エアフォースワンで、ガザ地区と国境を接するエジプトのシシ大統領と電話会談し、医薬品、水、食料などの救援物資を積んだトラック２０台をエジプトを通じてガザ地区に送ることで合意したと明らかにした。早ければ２０日に輸送が開始されるものとみられる。９日のイスラエルのガザ地区「完全包囲」後、人道的支援の提供は初めて。


カイロ＝キム・ギユン特派員　ワシントン＝ムン・ビョンギ特派員 pep@donga.com