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尹大統領が予算国会前に李在明氏と初会合、国民生活のためのガバナンスにつなげるべきだ

尹大統領が予算国会前に李在明氏と初会合、国民生活のためのガバナンスにつなげるべきだ

Posted November. 01, 2023 08:55,   

Updated November. 01, 2023 08:55

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尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は昨日、来年度予算案の施政演説に先立って、最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表と向かい合って座った。5部要人および与野党指導部の歓談の席においてのことだ。尹大統領と李代表が公の場で対話をしたのは、今回が初めて。尹大統領は非公開の歓談で民生関連について言及し、李代表も現場の声をたくさん聞いて民生対策を用意してほしいと話したという。尹大統領が、国会の与野党常任委員長らと昼食を共にしたのも初めてのことだ。尹政府発足後、1年5ヵ月ぶりに与野党首脳部が一堂に会したのだから、遅すぎた気がする。

しかし、これから1ヵ月余り進められる予算国会で、与野党は激しい攻防を繰り広げる見通しだ。尹大統領は、対外経済環境が不安なだけに、「健全財政」「支出構造調整」の基調を強調した。656兆9000億ウォン規模の予算案を編成し、支出増加率を2.8%に抑えたのは、2005年以降最低値だ。これに対し民主党は、16.7%削減された研究開発(R&D)予算をはじめ、地域通貨や青年関連予算の削減などに対しては、必ず増額編成する方針だ。来年の総選挙前の最後の予算国会であるだけに、与野党間の摩擦はある程度避けられない見通しだ。

しかし今、韓国経済は内外的に複合的危機に直面している。世界経済は金利高の長期化によるスタグフレーション(物価高の中の景気低迷)、ウクライナ戦争に続くイスラエル・ハマース間の戦争で、「第3次オイルショック」の可能性まで提起されている。先進国の中でも、韓国経済は家計負債問題などで最も脆弱だという評価を受けている。このような危機的状況を賢明に克服できなければ、民生は苦しくならざるを得ないだろう。少なくとも民生再生という目標に対しては、与野党が別であってはならない理由だ。

政治の失踪がこれ以上経済の足を引っ張ってはならない。このためには、何よりも国政の責任を負う政府と与党が、より積極的に野党と疎通しなければならない。野党を最大限説得し、与野党が超党的に共感できる領域を最大限広げていかなければならない。これまで日常になった野党のせい、前政権のせいだけでは疎通を最大化できないだろう。野党も、「反対のための反対」から脱し、国益がかかった懸案については協力しなければならない。尹大統領と李代表の初歓談は、民生のためのガバナンスにつながらなければならない。