英国出身の伝説的なバンド、ビートルズの最後の新曲が2日(現地時間)発表された。ユニバーサルミュージックは、「ビートルズの全メンバーが参加した最後の歌『ナウ・アンド・デン(Now and then)』が出た」とし、「1996年に出た『リアル・ラブ(Real Love)』以来、27年ぶりのことだ」と明らかにした。ビートルズのユーチューブ公式チャンネルに公開されてから16時間で、再生回数が425万回を超えている。
メンバーのジョン・レノン(1940~1980)が1977年に録音しておいた未完成デモ曲を土台に作られた新曲「ナウ・アンド・デン」は、人工知能(AI)の技術を通じて具現された。「ナウ・アンド・デン」は、レノンがビートルズの解散後に作った曲で、妻のオノ・ヨーコ(90)が1994年ポール・マッカートニー(81)とリンゴ・スター(83)、ジョージ・ハリソン(1943~2001)に未完成曲が入ったデモテープを渡した。残ったメンバーたちはこの曲を完成して発売しようと努力したが、いくつかの区間でレノンの声がピアノ伴奏に埋もれるなど、音質が良くなく作業を中断した。
ところが、2021年に映画「キングコング」(2005年)の監督ピーター・ジャクソンがドキュメンタリー「ビートルズ:ゲットバック」を作る過程で、AIを通じてこの問題を解決する技術を見つけた。ジャクソン監督は、「レットイットビー」を録音するシーンで、楽器とボーカル、話し声などを分類する技術を使ったのだ。「ナウ・アンド・デン」も、この技術を通じてピアノとレノンのボーカルを分離した後抽出することができた。
新曲が作られた過程を盛り込んだ12分分量のドキュメンタリーも、2日公開された。マッカートニーは、「コンピューターの信号音が数秒間出て、レノンの鮮明できれいな声が聞こえた。ここに他のメンバーたちの演奏まで加わると、真のビートルズの歌が誕生した」と話した。
キム・テオン記者 beborn@donga.com