年間１兆ウォン規模の地方消滅基金がどんぶり勘定割り振り

今月６日、地方消滅対応基金（消滅基金）の来年度の地方自治体の配分金額が決まった中、昨年、消滅基金の配分を受けたにもかかわらず、ほとんど執行できなかった自治体にも１０００億ウォン以上の基金が配分されたことが分かった。消滅基金とは、毎年１兆ウォンずつ１０年間、計１０兆ウォンを消滅危機に瀕した全国自治体に配分する事業だ。

９日、東亜（トンア）日報の取材を総合すると、昨年、消滅基金の支援を受けた全国の基礎自治体１０７ヵ所のうち１９ヵ所は、基金の執行率が２％未満であるにもかかわらず、来年、計１０４０億５０００万ウォンが追加で配分された。この中には、執行率０％の基礎自治体７ヵ所も含まれている。すでに受け取った予算もまともに使えない状況で、押し出し式に再び基金を配分したのだ。

江原道襄陽郡（カンウォンド・ヤンヤングン）は、襄陽国際空港の隣に貨物ターミナルを建設するとして基金の配分を受けたが、空港に航空機の定期便の運航が途絶え、事業推進を中断した。京畿道抱川市（キョンギド・ポチョンシ）は、外国人労働者寮の建設などの名目で３５億ウォンを配分されたが、住民の反対にぶつかって事業に支障をきたしている。ナラサリム研究所のソン・ユンジョン責任研究員は、「事業計画が具体的に立てられていないアイディアの状態で基金が配分され、交付されるため、執行率が低い地方自治体が少なくない」とし、「事前コンサルティングと基金執行に対する事後評価が、さらにきめ細かくなされなければならない」と指摘した。


大邱＝ミョン・ミンジュン記者　世宗市＝イ・ジョンフン記者 mmj86@donga.com