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首都圏メガシティ議論、「総選挙用イシュー」で終わってはならない

首都圏メガシティ議論、「総選挙用イシュー」で終わってはならない

Posted November. 13, 2023 08:35,   

Updated November. 13, 2023 08:35

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最近会った政府関係者や不動産専門家らの話題は、京畿道金浦市(キョンギド・キムポシ)のソウル編入だった。突然浮上した「ホットイシュー」をめぐって、ある人は「一体どこから始まった話なのか」と不思議がり、またある人は「じゃあ、金浦にある大学に行けば、『インソウル』大学に行くことになるのか」と冗談を言った。

しかし、ほとんどの人が金浦市のソウル編入が政界で始まった「総選挙用イシュー」という点には異論なく同意した。先の総選挙が行われた2020年以降、金浦市の新規アパート入居数が2万戸に近いため、十分に結果を変えることができる規模だ。金浦隣接地域や他の首都圏地域に与える影響も大きい。最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表が、大統領選挙当時の討論会で「金浦のようなところには(2億~3億ウォンのアパートが)可能だ」と発言し、地域住民が「地域卑下」と騒いだ「歴史」も考慮したのかもしれない。

首都圏がクラスター化しているのは既成事実だ。国土研究院の分析によると、通勤交通量を基準にした首都圏生活圏の人口は2600万人以上。範囲はソウル、京畿、仁川(インチョン)はもとより、江原(カンウォン)の一部地域までカバーする。ソウルや仁川などの拠点都市から近隣地域へ人口が移動し、空間が拡大する流れも明らかだ。生活圏内の連携性は当然、より高くなる。現在、京畿からソウルに通勤する人だけで毎日120万人を超える。すでに人々の生活の中で首都圏は一つの塊だ。

問題は、このような拡張性と連携性をインフラが支えていないという点だ。明らかな需要の増加も適切に反映できず、2両編成の電車を人口50万人の都市に敷設した金浦ゴールドライン「地獄の鉄道」事態が代表的だ。首都圏全域で進められている首都圏広域急行鉄道(GTX)などの広域交通網の拡充事業は遅れていると言える。

今回の論議が「総選挙用」と言われる理由は、このような現実に対する認識がなく、声だけが大きいからだ。行政区域の統合は実質的な統合の副産物として議論されても十分だ。それよりも、住民の実生活が地域間でどのように連携しているかを分析し、その際に発生する不便をどう解決するかが先に議論されなければならない。

ソウル、京畿、仁川の第4次産業革命関連の産業事業体の数は約3万5千社で、全体の60%以上が集中している。関連従事者も70%ほどが首都圏に集まっている。首都圏が韓半島内で最も革新的な地域という意味だ。しかし、このような首都圏をいかに効率的に発展させるかについての議論は、地域均衡発展という別の価値に押されて十分に議論されなかった。

今回の金浦市のソウル市への編入論議は、ある意味、このようなタブーを破ったという意義がある。しかし、一方で、今後首都圏自治体間の統合や協力を議論する際、簡単に政治的な議論、反対のための反対にぶつかる危険性も併せ持つことになった。首都圏メガシティは、韓国全体の国家競争力と直結している。今回の議論が単なる総選挙用ではなく、発展的な代替案を作る出発点とならなければならない。