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「106年の歴史」フィロリ庭園で米中大統領が会談

「106年の歴史」フィロリ庭園で米中大統領が会談

Posted November. 16, 2023 08:48,   

Updated November. 16, 2023 08:48

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バイデン米大統領と中国の習近平国家主席が15日(現地時間)、米サンフランシスコで米中関係の安定化に向けた2回目の首脳会談を行った。6年7ヵ月ぶりに米国を訪れた習氏を迎えたバイデン氏は、軍事対話の窓口の再開を首脳会談の成功条件として提示した。両国は会談に先立ち気候変動対応に関する共同声明を発表し、国家を越えた問題に対する協力を本格化した。

しかし、イスラエルとイスラム組織ハマス間の戦闘やウクライナ戦争、北朝鮮とロシアの兵器取引、台湾海峡・南シナ海紛争などグローバルな懸案の進展を期待するのは難しいという観測が多い。両首脳がそれぞれ再選キャンペーンと中国社会の不満を解消するために米中対立の一時的な縫合を選択したという指摘とともに、「歴代首脳会談の中で成果期待が最も低い会談」という見方もある。

●米「中国との協力を躊躇しない」。

バイデン氏は同日午前、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の出席のため6年7ヵ月ぶりに訪米した習氏を直接迎えた後、就任後2回目の首脳会談を行った。

これに先立ち、バイデン氏は14日、サンフランシスコに出発する前に会談の成功基準について、「正常な対話経路に復帰すること」とし、「危機が起きた時に電話をかけて対話し、軍当局が互いに連絡できるようにすること」と述べた。米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報担当調整官も、「交渉のテーブルはすでに用意されている」とし、「中国と競争するが、特定の分野で必要であれば協力を躊躇しない」と述べた。

両首脳は会談後、共同声明を出さないことにしたが、軍事分野の対話チャンネルを再開するとともに、「ゾンビドラッグ」と呼ばれるフェンタニル取り締まり協力のための作業部会の発足などで合意したという。

ロイター通信は14日、バイデン政権が中国法医学研究所に対する制裁を解除する予定だと報じた。法医学研究所は2020年、新疆ウイグル自治区の人権弾圧に関与した疑いで米政府の制裁対象になり、中国はフェンタニル取締り協力の条件として制裁解除を求めてきた。バイデン政権が中国の主要機関に対する制裁を解除するのは事実上初めて。

両国は同日、気候共同対応作業部会の発足に合意した「サニーランド声明」を発表した。これは、気候変動を扱うジョン・ケリー米気候問題担当大統領特使と中国の解振華・気候変動問題担当特使が4~7日、カリフォルニア州サニーランドで会談した合意によるもの。この声明には、米中が2030年までに再生可能エネルギーの容量を3倍に増やす案などが盛り込まれた。

●内部危機への対応急ぐ米中首脳

バイデン氏は、米中関係の安定化の理由として、中国の景気低迷と米中経済のウィンウィンを強調した。バイデン氏は、「経済的に困難に陥っている中国人が適切な給料をもらえる仕事を持てるなら、彼らにも私たち全員にも利益だ」と述べた。米政治専門メディア「ポリティコ」は、「バイデン大統領がイスラエルとウクライナ、再選に集中するために両国関係の安定化を模索している」と伝えた。

これにより、中東紛争と北朝鮮-ロシアの兵器取引、台湾海峡のように米中の立場が先鋭に交わる核心的な問題については、見解の相違を確認するにとどまるという観測だ。ロイターは、習氏が「一つの中国」原則に言及し、台湾独立を支持しないというバイデン氏の確約を繰り返し要求するだろうと予想した。これは昨年11月のインドネシア・バリ首脳会談で両首脳が合意した「バリ合意」の内容と一致する。米紙ニューヨーク・タイムズは、「米中が首脳会談を通じて北朝鮮封鎖とイランの核保有防止などを合意した時代は終わった」と指摘した。

また、中国の経済状況が厳しいため、米国の対中半導体など先端技術の投資や輸出規制なども深く議論されたとみられる。ロイター通信は、習氏が首脳会談後、米財界指導者たちと夕食会を設けたのは、このような成果を期待するためだと分析した。


ワシントン=ムン・ビョンギ特派員 北京=キム・ギヨン特派員 weappon@donga.com