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IMF、韓国の今年の物価予測値を3.4→3.6%に上方修正

IMF、韓国の今年の物価予測値を3.4→3.6%に上方修正

Posted November. 18, 2023 09:48,   

Updated November. 18, 2023 09:48

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国際通貨基金(IMF)は、今年の韓国物価の上昇率の予測値を3.4%から3.6%に引き上げた。国際原油価格が上がるなど、原材料価格の不確実性が大きくなった影響だ。高騰する物価の隙間を狙った値上げが幅を利かせると、政府は全面的な実態調査に乗り出すことにした。

17日、企画財政部によると、IMFは2023年の韓国の年次協議報告書を発表し、今年の韓国物価上昇率の予測値を3.6%と予想した。10月の「世界経済の予測」で提示した3.4%より0.2%ポイント引き上げたものだ。IMFは、来年の物価上昇率の予測値も2.3%から2.4%へと0.1%ポイント上方修正した。

中東地域の緊張が高まり、国際原油価格が高騰するなど、原材料価格の変動性が大きくなったのが今回の予測に反映されたものと分析される。企画財政部も、17日に出した経済動向の11月号(グリーンブック)で、最近の物価の流れについて、「ウクライナ戦争と中東情勢の不安にともなう原材料価格の変動性など、不確実性が続いている」と評価した。消費者物価の上昇率は、7月に2.3%まで下がったが、先月は3.8%まで上がった経緯がある。

IMFは、物価上昇の勢いが鈍化し、来年末は2%を達成するものと予想した。2%は、韓国銀行の物価安定目標値だ。ただ、IMFはこのため、現在の金利高の基調を維持し、性急な通貨政策の緩和は避けるべきだと勧めた。

物価上昇傾向がなかなか下がらないと、政府も連日関連対策を打ち出し、「物価との戦い」に出ている。同日、政府は企画財政部の金秉煥(キム・ビョンファン)第1次官の主宰で物価関連次官級会議を開き、今月末まで製品価格を据え置いたまま量を減らす「シュリンクフレーション」に対して、実態調査を行うと明らかにした。企業が主な生活必需品の量を減らしていないか調べるという。

政府はまた、公正取引委員会を中心に、製品の単位当たりの価格をより正確に知らせる対策を講じる計画だ。容量を減らす小細工な価格引き上げの行為を、消費者が直観的に分かるようにしようとする趣旨だ。

実際、シュリンクフレーションは、物価が急激に上がり始めた昨年から続いてきた。東遠(トンウォン)F&Bは今年、両班(ヤンバン)海苔の重量を5グラムから4.5グラムに、マグロの缶詰容量を100グラムから90グラムに下げた。OBビールも、1缶当たり375ミリリットルだったカスビールの束製品を、370ミリリットルに減らした。プルムウォンも、ホットドッグ製品「ぷりホットドッグ」を従来の500グラムから400グラムに下げ、5個だったホットドッグの数も4個に減らした。

同日、政府は細部品目別物価対策も打ち出した。染料・生糸、食品用ジャガイモ・変性澱粉などは、引き下げられた関税を来年も引き続き適用する計画だ。卵は、産地告示価格が需給条件を迅速に反映するよう誘導すると同時に、公判場とオンラインや卸売市場を活用した制度改善案を用意する方針だ。

金次官は、「容量縮小等を通じた便法的な値上げに対する懸念が多い」とし、「これは、正直な販売行為ではなく、消費者の信頼を阻害する恐れがあるので政府も厳重に認識している」と強調した。


世宗市=ソン・ヘミ記者 チョン・ソヨン記者 1am@donga.com