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「北朝鮮の衛星」に対し「南北軍事合意の停止」通告、決意に劣らず態勢を整えなければ

「北朝鮮の衛星」に対し「南北軍事合意の停止」通告、決意に劣らず態勢を整えなければ

Posted November. 21, 2023 09:07,   

Updated November. 21, 2023 09:07

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韓国軍当局が、北朝鮮の軍事偵察衛星の打ち上げに対し、2018年9月19日の「南北軍事合意」の効力停止で対応するという最後通告的な警告を出した。合同参謀本部は20日、異例の「対北朝鮮警告メッセージ」を発表し、「北朝鮮が偵察衛星の打ち上げを強行する場合、国民の生命と安全を守るために必要な措置を講じる」と主張した。今後の措置について具体的には明らかにしなかったが、これまで申源湜(シン・ウォンシク)国防部長官が公言した通り、南北軍事合意の効力停止に踏み切る考えを明らかにしたのだ。

軍の対北朝鮮通告は、北朝鮮の偵察衛星の打ち上げ準備が迫っているため、断固たる対応で挑発の連鎖を断ち切る決意を示す必要があるという判断によるものとみられる。北朝鮮は最近、衛星打ち上げ装備を平安北道東倉里(ピョンアンプクト・トンチャンリ)の発射場付近に移動させるなど準備がほぼ完了レベルに達したと、韓米情報当局はみている。特に、今回の3回目の衛星打ち上げは、1、2回目の打ち上げの失敗とは異なり、成功する可能性が高いという。北朝鮮とロシア間の「危険な兵器取引」の結果、ロシアから技術的な欠陥に対する「ワンポイントレッスン」を受け、十分に解決したとみられている。

韓国軍が南北軍事合意の効力停止に踏み切る場合、これまで合意により禁止されていた接敵地域の偵察活動や軍事訓練を再開することが有力だ。南北軍事合意の飛行禁止区域に縛られていた師団級・軍団級の無人偵察機を稼働させ、北朝鮮の長射砲監視活動に取り組む一方、緩衝区域で砲射撃や海上訓練も実施するなど、順次対応措置を取ることになるという。このような対応を警告することで北朝鮮の衛星打ち上げを阻止できるかは未知数だが、これまで無人機侵犯など平気で合意違反をしてきた北朝鮮としても緊張しないわけにはいかないだろう。

韓国軍が北朝鮮の脅威に屈しないという断固たる意志をみせたのは、北朝鮮の終わりのない挑発がもたらした当然かつ必然的な対応だろう。ただし、このような断固たる対応を口実に、北朝鮮がミサイルの武力示威や局地的な軍事挑発のような危険な冒険をする可能性も大きい。そのため、南北間の軍事的緊張、偶発的な衝突の可能性も高まるだろう。断固たる決意に劣らず、それに見合った格別な準備態勢がこれまで以上に必要だ。