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大統領府人事と内閣改造に尹政権の今後の成否がかかっている

大統領府人事と内閣改造に尹政権の今後の成否がかかっている

Posted November. 30, 2023 09:21,   

Updated November. 30, 2023 09:21

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尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が来週中に大統領府の人事と内閣改造に踏み切る予定だという。大統領室首席秘書官6人のうち政務・広報・市民社会首席など5人が交代され、一部の組織も改編される見通しだ。内閣では19の中央省庁長官のうち10人前後が交代対象だ。内閣改造は候補グループが整理され次第、順次行われる公算が大きい。

今回の大統領秘書室の人事と内閣改造は交代対象の大半が来年4月の総選挙出馬者であり事実上「総選挙用」改造の性格がある。そのため、総選挙出馬者の面々だけが強調され、後続の人選は関心外になりつつある雰囲気だ。だが、今回の改編で尹錫悦政府大統領室・内閣の2期体制がスタートするという点を肝に銘じなければならない。新しい面貌を見せるための人的刷新が切実な理由だ。

検事総長出身が大統領になり、検察官出身者が大統領室と政府の各要職に進出し、野党は「検察共和国」と批判している状況だ。公職に出た主要人物が大統領が出たソウル大学出身の50代男性が中心となっていることから「ソ男(ソウル大+男性)」人事という指摘も絶えなかった。このような人事偏向論議が、尹政権発足から1年6ヵ月が経ったにもかかわらず、30%台の支持率から抜け出せない主な原因ではないか。少なくとも今回の人事では、このような批判や指摘が出ないようにしなければならない。

人的刷新は、まず過去の慣行から脱却しなければならない。大統領がよく知っている人ではなく、大統領が知らない人を探す発想の転換が必要だ。そうしてこそ惰性的な態度から抜け出し、多様で斬新な政策開発や提言が可能になるだろう。人材プールは広くて果敢でなければならない。特に内閣を刷新するためには、女性と若年層に訴求力の高い「若手長官」を抜擢する型破りも敬遠してはならないだろう。果敢な人的刷新を国政刷新の呼び水にしなければならない。

後任人選に対する事前の人事検証もさらに徹底しなければならない。野党の検証攻勢を無条件に無謀な政治攻勢と見なしてはならない。途中で辞退した金杏(キム・ヘン)女性家族部長官候補者のように、人事聴聞会で不要な騒ぎが増幅されれば、人的刷新の効果は色あせるだろう。人選基準をめぐって候補者の政策推進能力やリーダーシップなども考慮しなければならないが、国民の目線にも注目しなければならない。