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伊「フェミサイド」に1万人の怒りの波「性暴力にもう沈黙しない」

伊「フェミサイド」に1万人の怒りの波「性暴力にもう沈黙しない」

Posted December. 07, 2023 09:30,   

Updated December. 07, 2023 09:30

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元恋人に殺害されたイタリアの女子大生ジュリア・チェケッティンさん(22・写真)の5日の葬儀に、カルロ・ノルディオ司法相を含め全国各地から1万人が参列するなど、イタリア全土が騒然としている。イタリア初の女性首相であるメローニ氏も同日、フェイスブックに「女性は一人ではない」と投稿し、対策を講じることを約束した。メローニ氏は、暴力やストーカー被害者のためのコールセンターの番号も直接公開した。

AP通信などによると、同日、北東部ベネト州パドヴァのサンタ・ジュスティーナ大聖堂で、チェケッティンさんの葬儀が行われた。参列者たちはこの事件が代表的な「フェミサイド」と非難した。「女性(Female)」と「殺害(Homicide)」を合わせた言葉で、性嫌悪、性的搾取、性差別などを理由に女性が殺害される現象を指す。

先月18日、イタリアの名門パドヴァ大学で生命工学を専攻したチェケッティンさんは、元恋人で大学同期のフィリッポ・トゥレッタ容疑者(21)に殺害された。トゥレッタ容疑者は、チェケッティンさんとの別れを受け入れられず、同じ学部に通うチェケッティンさんが自分より先に卒業することに激怒し、犯行に及んだとされる。犯行直後にドイツに逃亡したが、現地警察に逮捕され、本国に送還された。

検死の結果、チェケッティンさんの顔や首などに20ヵ所以上の刺し傷があった。犯行の残虐性などから、イタリアでは波紋が広がっている。国連「女性に対する暴力撤廃国際日」である先月25日には、ローマ、ミラノなど全国各地で数十万人が女性暴力の根絶を求める行進を行った。当局によると、チェケッティンさんを含め、今年イタリアで殺害された女性は107人。このうち82.2%(88人)が家族や恋人などによって殺害された。

同日の葬儀でも多くの追悼者は、フェミサイドを根絶しようという意味の赤いリボンを襟につけた。女性への暴力にこれ以上沈黙しないという意味で、鐘と鍵を振る市民も多かった。

葬儀はテレビでも中継された。チェケッティンさんの父親は追悼の言葉で、「娘の死が女性に対する恐ろしい暴力を終わらせるきっかけにならなければならない。今こそ悪循環の連鎖を断ち切る時だ」と述べた。イタリアのすべての大学は、葬儀が終わった同日午後2時まで授業を行わなかった。ベネト州も「追悼の日」を宣言した。


キム・ボラ記者 purple@donga.com