SKグループは、1998年の崔泰源(チェ・テウォン)会長(63)の就任以来、25年ぶりに初めて「いとこ経営」体制が始まる。系列会社の最高経営責任者(CEO)たちによる協議体で、グループの最高意思決定機構であるSK・SUPEX追求協議会の議長に、崔会長の従弟であるSKディスカバリーの崔昌源(チェ・チャンウォン)副会長(59)が就任したからだ。
SKは7日、新議長の選任案などを含めた「2024年の役員人事および組織再編」を発表した。半導体・バッテリーを含め、グループの主力事業が危機を迎えた崔泰源氏が、グループナンバー2のポストに崔副会長を選任した。任期は2年。崔昌源氏のグループ経営参加は、オーナー一家の責任経営を強化することで危機克服に乗り出す姿勢を示したものと受け止められる。
2017年からSUPEX追求協議会を率いてきた副会長4人は、いずれも代表取締役から退き、事実上経営の第一線から後退した。国内外の危機的状況の中、しばらく崔泰源氏のリーダーシップはさらに強化される見通しだ。財界の関係者は、「主要系列会社の代表取締役とスーペックス委員長らが社長級に世代交代され、グループ経営の中心は事実上、会長と議長の『二輪』体制に強化された」と話した。
崔昌源氏は、SKの故崔鍾健(チェ・ジョンゴン)創業者の三男だ。ソウル大学心理学科と米ミシガン大学経営大学院を卒業後、1994年、鮮京(ソンギョン)グループ経営企画室の課長として入社した。1998年、故崔鍾賢(チェ・ジョンヒョン)SK先代会長(=崔鍾健氏の実弟)が死去し、従兄である崔泰源氏がグループ経営を受け継いだ年に、SKケミカルの取締役に就任した。2017年に、SKケミカルやSKガス、SKバイオサイエンスなどの中間持株会社であるSKディスカバリーの副会長に就任した。実直で仕事に打ち込む性格なので、崔泰源氏から厚い信頼を受けていると、SK関係者は伝えた。
財界によると、崔昌源氏はSK(株)の保有持分がなく、SKディスカバリーの系列会社の懸案が多いという理由で議長職を固辞してきたが、崔泰源氏の継続的な説得を結局受け入れたという。
郭道英 now@donga.com