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米議会が在韓米軍駐留改善案の報告を要請…中朝ロへの抑制強化か

米議会が在韓米軍駐留改善案の報告を要請…中朝ロへの抑制強化か

Posted December. 09, 2023 09:26,   

Updated December. 09, 2023 09:26

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米議会が、オースティン国防長官に、中国との覇権争いなどインド太平洋の安全保障環境の変化に対応し、在韓・在日米軍を含むインド太平洋司令部の指揮体系と駐留態勢の改善案を報告するよう求めた。米国の同盟国である韓国、日本との軍事協力を強化し、北朝鮮、中国、ロシアなどに対する抑止力を強化する狙いがあるとみられる。

米上下院軍事委員会は7日(現地時間)に公開した「2024会計年度国防権限法案(NDAA)」の合意案を通じて、国防長官は法案通過360日以内にインド太平洋内の米軍の配置と司令部の構造に関する報告書を提出するよう注文した。特に、「報告書には、在韓・在日米軍に与える影響を含むインド太平洋司令部の組織構造の修正勧告、同盟国やパートナーとの協力強化に関する勧告を含めなければならない」と明記した。

これは2023年のNDAAには含まれていなかった内容で、今年法案に初めて登場した。野党共和党など政界の一部で、中国の台湾侵攻などに対応した在韓米軍の役割拡大の主張が出ていることと無関係ではないとみられている。

今回の合意案には、今年4月の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の訪米時に採択された「ワシントン宣言」を取り上げ、「宣言の核抑止協力を深める方法で韓米同盟を強化する」という内容も盛り込まれた。在韓米軍の重要性を軽視したトランプ前大統領が来年の大統領選で再選する場合、拡大抑止措置が白紙化になるのではないかという一部の懸念も解消されるとみられる。在韓米軍の数は現行の2万8千人台を維持する方針だ。

国務副長官に指名されたカート・キャンベル国家安全保障会議(NSC)インド太平洋調整官(写真)も同日、上院の人事公聴会で、「北朝鮮が米国との外交にもはや関心がないと判断したのではないかと懸念される。これは私たちが抑止力にもっと集中しなければならないということだ」と抑止力強化の重要性を重ねて強調した。バイデン政権のインド太平洋戦略を統括し「アジアの  皇帝(ツァー)」と呼ばれるキャンベル氏は、米国が当面は中東とウクライナ戦争に力を入れているが、「基本的に米国の長期的な利害関係は主にインド太平洋にある」とし、「(中国の)実質的な奇襲リスクもある」と診断した。


ワシントン=ムン・ビョンギ特派員 weappon@donga.com