「茶道を学ぶためには、韓服を着てからひざまずいて座らなければならないような気がするでしょう? 違います。お茶は気楽に楽しむのが一番です」
1日、ソウル鍾路区桂洞(チョンノグ・ケドン)の北村(プクチョン)ラウンジ。茶道の体験を担当したチャチャティクラブのイ・ヒョンジェ代表は、ウーロン茶を茶碗に注ぎながらこのように話した。
イ代表は、「よく思い出す厳しい茶道文化は、日本による植民地時代にできた」とし、「お茶を出す人は、お客様の茶碗が空いた時は満たさなければならないが、お客様は飲み切らなくても無礼なことではない。気楽にお茶を楽しめばいい」と話した。体験に参加した人々は、ようやく緊張した表情を和らげ、ウーロン茶を飲んだ。
イ代表はさらに、緑茶や白茶、プーアル茶など様々な茶の特徴について説明し、お茶を入れる方法を教えた。イ代表は、「眠っている茶葉を起こすために、最初に入れたお茶は飲まない」とし、「初めていれたお茶で茶碗を温めて捨てた後、2回目に入れるお茶から飲めばいい」と話した。
●韓屋で感じる茶道の魅力
参加者たちは、前に置かれた茶碗ややかん、茶葉などを触ったりもした。ロシア留学中に一時帰国した娘と一緒に北村ラウンジを訪れたキム・ビョンスさん(53)は、「娘が幼い頃、ロシアに留学して韓国文化に慣れていない」とし、「文化体験として来たが、静かな韓屋で娘と一緒に茶道を楽しむことができて心が安らかになる」と話した。
ソウル市は、「韓屋4.0再創造推進計画」の一環として、韓屋村である北村と西村(ソチョン)に韓屋文化を体験できるラウンジを造成した。先月8日から本格的な運営を開始したラウンジには、先月の1ヵ月間、北村と西村を合わせて1265人が訪れた。ラウンジでは、様々なプログラムが行われるが、茶道もその一つだ。
ソウル市は今後も、「新しい韓屋、日常の中の韓屋、グローバル韓屋」をモットーに、韓屋を通じて都市競争力と魅力を育てる計画だ。今年9月は、新規韓屋村事業の対象地として江東区岩寺洞(カンドング・アムサドン)など6ヵ所を選んだ。
ソウル市の関係者は、「韓屋を再解釈した一般建物も韓屋と認定するなど、韓屋のすそ野を広げるための努力も行われている」とし、「持続的に韓屋村を拡大し、より多くの国内人・外国人が訪れるようにする」と話した。
●韓国語教育などの特化プログラムを実施
韓屋ラウンジは、それぞれ特化プログラムを運営している。
北村ラウンジの場合、北村の歴史と価値を紹介する「北村散歩公正観光案内プログラム」を通じて、正しい観光文化を拡散させている。また、サランチェ(家長が生活してゲストを迎える空間)では、茶道体験やKポップで学ぶ韓国語クラスなどが行われる。離れは、休憩スペースとして運営されている。
ソウル鍾路区楼下洞(チョンノグ・ヌハドン)に位置する西村ラウンジは、様々な分野の若いクリエイターが集まる地域的特性を勘案し、ソウル韓屋住居文化「Kリビング」の価値を紹介する空間にした。現代韓屋をリニューアルしたラウンジの1階を、Kリビングの展示空間として活用するやり方だ。2階は、訪問者の休憩・読書空間として活用される。
ソウル市の関係者は、「今後も多様な事業を通じて、より多くの人々が韓屋の素敵さを楽しめるようにする方針だ」と話した。
イ・ソジョン記者 sojee@donga.com