ＮＹタイムズ「ＡＩ学習に記事を無断利用」、オープンＡＩとＭＳ相手に数兆ウォン規模の損害賠償訴訟

米紙ニューヨーク・タイムズ（ＮＹＴ）が、生成ＡＩ（人工知能）の対話型「チャットＧＰＴ」開発元のオープンＡＩと同社に出資するマイクロソフト（ＭＳ）に対して、著作物を無断で利用したとして数兆ウォンを賠償するよう提訴した。テック企業がＡＩを学習させるために著作者に対する正当な補償なく膨大なデータを無断で利用することに対する米主要メディアの初の訴訟だ。

同紙は２７日（現地時間）、米ニューヨーク・マンハッタン連邦地裁に提出した訴状で、「ＭＳとオープンＡＩが許可なく１７２年間蓄積してきた数百万件の記事をチャットボットの作成に利用した」とし、「ジャーナリズムに対するＮＹＴの膨大な投資に無賃乗車しようとした」と主張した。また、チャットＧＰＴがＮＹＴの単独記事を丸暗記して回答した事例を証拠として提出し、ＡＩが「メディアと競争し、（メディア）産業の未来を脅かしている」と指摘した。ＮＹＴは具体的な賠償金額は提示しなかったが、「数十億ドル（数兆ウォン）の法的および実際の損害」について責任を負うべきだと主張した。

韓国新聞協会も２８日、「ネイバーの生成ＡＩであるハイパークローバーＸがニュースコンテンツを学習に活用するのは不当」とし、公正取引委員会に意見書を提出した。


金玹秀 kimhs@donga.com