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人生にも作戦タイムが必要だ

Posted January. 01, 2024 08:17,   

Updated January. 01, 2024 08:17

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「頻繁に哲学に立ち戻り、休憩を取ってください。そうすれば、あなたの人生もより耐えやすくなるでしょう。」(マルクス・アウレリウス著『自省録』)

マルクス・アウレリウスはローマの皇帝だった。彼は忙しい日課に振り回されなかった。1日に何度も日常の作戦タイムを持った。一人で考え、自分がきちんと判断して行動しているのか、自ら問い返したという意味だ。その思索の結果を記した本が「自省録」だ。

年末年始はとても大切だ。この時期に心を引き締めないと、新年も台無しになる可能性が高い。西洋の賢者たちは、ヴァニタス(vanitas)を胸に刻むよう忠告した。これは「無駄で価値がない」という意味だ。この一年が成功に輝いたのか。もう忘れてしまえ。これからは新しい現実に立ち向かわなければならない。昔の功績は別に意味がない。辛くてきつい一年だったって。それでも忘れてしまえ。すでに過去のことに過ぎない。苦痛も結局、人生と共に消えてしまうだろう。昔は年末の集まりのことを忘年会と呼んだ。過ぎ去った年は忘れて手放さないといけない。そうしてこそ、新年が執着から解放され、新しい出発に生まれ変わる。

さらに年末年始は「作戦タイム」にならなければならない。熾烈な競争の中では、全体の状況は読みにくい。目の前の切迫感から解放されてこそ、自分が何をしてきて、何をすべきかがわかる。有能な指導者たちが作戦タイムで熾烈な試合の流れを断ち切る理由だ。年末年始には休みの日が多い。一年が終わって新しい年に変わる時には、狂い続ける人生の歯車を調整(tuning)すべきだからではないだろうか。

「私は昨年どのような痛みと成功を体験し、これを通じて何を感じて学ぶべきなのか」「私は新年にはどのように生きたいのか」。これは過ぎ去った日から意味を探して進むべき方向を決める重要な問いだ。流れるままに生きると絶望と挫折に揺れやすい。反面、生きるべき方向に人生を進める生活は成長とやりがいに満ちている。人生の意味と価値を見つける良い年末年始をお過ごしください。